新型コロナウイルス対策を助言する厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」の会合が17日開かれ、「死亡者数や救急搬送困難事案数は最高値を超える状況が続いている」との見解をまとめた。新規感染者数は全国で減少した一方、高齢者の占める割合は昨夏の感染「第7波」よりも増加傾向にあるとして、今後の動向に警戒を呼び掛けた。
 現在の感染「第8波」では、新規感染者は昨夏のピークを越えていない一方、1日当たりの死者数は500人を超す日もあり、高い水準で推移している。
 座長の脇田隆字・国立感染症研究所長は「感染者数の増加に比べると死者数が増えている。ただ、現時点ではウイルスが変化して、重症率や死亡率が上がっているというデータはない」と指摘。「第8波がピークアウトするかどうかはもう少し見ていく必要がある」と述べた。 (C)時事通信社