政府が新型コロナウイルス対策に関してマスク着用の考え方を見直すことに対し、各知事からは、住民が使用の有無を判断する際の基準を説明するよう国に求める声が上がった。一方、緩和により感染拡大のリスクが高まることへの懸念を示す意見もあった。
東京都の小池百合子知事は27日の記者会見で、着用するかどうかが個人に委ねられることについて「判断の基準はどうなのか、科学的にどうなのかというヒントはできるだけ明確に情報発信してほしい」と訴えた。北海道の鈴木直道知事も同日の会見で「高齢者や感染リスクの高い人はマスクをするなど、完全な自主判断というより、ある程度の考え方を示しながら移行するのがいい」と述べた。
着用を緩和する政府方針については、前向きに受け止める声が相次ぐ。山口県の村岡嗣政知事は25日の会見で「支障がなければできるだけ解除を進めるべきだ」と強調。神奈川県の黒岩祐治知事も26日の会見で、教育現場でのマスク着用について「徐々に外す流れになるのが自然」と語った。
これに対し、島根県の丸山達也知事は26日の会見で、コロナの感染症法上の位置付け引き下げと同時にマスク着用を見直すことに対し「リスクが大き過ぎるので、避けた方がよい」と指摘した。 (C)時事通信社
マスク着用「判断基準、説明を」=緩和のリスク、懸念も―各知事
(2023/01/27 18:01)