【パリ時事】フランスで31日、マクロン政権の年金改革案に反対する労働者らの大規模なデモやストが行われた。100万人超が参加した19日の抗議行動に続く第2弾で、政権に圧力をかけ、譲歩を引き出すのが狙いだ。
パリでは、地下鉄が従業員のストに伴う減便や部分運休でまひ。国鉄も「激しい混乱」を警告した。
仏最大労組、労働総同盟(CGT)のマルティネス書記長は、デモが「(19日を)上回る規模になると期待している」と述べた。
抗議には高校生らも参加。パリ郊外の学校に通う15歳の女子高校生は「(自分が就職後、定年が)70歳になるのではと不安だ」と地元メディアに話した。
仏政府は10日、年金受給開始年齢を現在の62歳から64歳に引き上げると発表。国民議会(下院)は30日、委員会で改革案の審議を始めた。
経済紙レゼコーなどの世論調査によると、国民は定年延長への反発などから61%がデモを支持。しかし、ボルヌ首相は64歳への引き上げに「交渉の余地はない」と強気の姿勢を崩していない。マクロン大統領も「(改革は)不可欠だ」と訴えており、対立の長期化が懸念される。 (C)時事通信社
仏大規模デモ、第2弾=年金改革に反対

(2023/01/31 19:36)