鹿児島市出身の人気歌手、長渕剛さんがコロナ禍で働く医療従事者らを励まそうと描いた病院の壁画が、患者や付き添いの家族らの目を楽しませている。
離島にドクターヘリを飛ばすなど地域医療に貢献している「米盛病院」(同市)の理念に感銘を受けたという長渕さんが、米盛公治院長の依頼を受けて完成。「全身全霊で描いた」という巨大な2輪のヒマワリが寄り添う姿は「患者と医者、看護師の関係。誰のために咲き、生き続けるか、(絵から)感じてほしい」(長渕さん)との思いが込められた。
壁画は高さ4.5メートル、幅6メートル。赤や黄色、オレンジなど情熱的で鮮やかな色彩が目を引く。長渕さん自ら3日間、組まれた足場に立ち、はけや筆を走らせた。「ヒマワリは、灼熱(しゃくねつ)の太陽に挑みかかるようにせり出して咲く。伸びやかな生命力に感動する。だから大好き」と長渕さん。音楽活動のかたわら詩と絵画を組み合わせた「詩画」展を全国で開いており、壁画には「僕は君のためにずうっとずっと咲くよ」との詩が添えられた。
米盛院長は「初めて病院を訪れる不安でつらいとき、元気になって退院するとき、壁画から勇気をもらってほしい」と語った。 (C)時事通信社
病院励ます長渕剛さんの壁画=鹿児島〔地域〕
(2023/02/06 10:49)