資生堂=2023年12月期連結業績(国際会計基準)見通しで、売上高は前期比6.3%減の1兆円、コア営業利益は同16.9%増の600億円を想定する。売上高は実質ベースで11%の成長を見込み、国内でのマスク着用緩和・インバウンド(訪日外国人)の需要増、中国の「ゼロコロナ」政策終了に伴う化粧品市場の回復が期待されるという。 
 22年12月期連結決算は増収、コア営業利益は増益。コア営業利益は前期比約2割増の513億円で、コスト削減効果や円安に伴う為替差益などが影響した。
 売上高は前期比5.7%増の1兆0673億円。中国事業は厳しい市場環境により実質ベースで前年を下回ったが、好調な欧米市場がカバー。成長性の低い国内事業は、ブランド強化やコスト構造の見直しなどで収益基盤を再構築し、25年にコア営業利益で500億円超を達成したい考え。
 また、中期経営戦略で27年にコア営業利益率15%を掲げた。魚谷雅彦会長兼CEO(最高経営責任者)はオンライン決算会見で「不退転の目標だ」と述べた。(C)時事通信社