失明の恐れもある病気「ぶどう膜炎」の患者2人の眼球内からアデノウイルスが検出されたと、神戸市立神戸アイセンター病院の杉田直医師らが10日、発表した。目の中での検出例は世界で初めてという。ぶどう膜炎の原因の約4割は不明とされており、杉田医師らは「適切な治療法の選択につながる可能性がある」などとしている。
網膜壊死(えし)を伴うぶどう膜炎はヘルペスウイルスや細菌類などが原因となるが、関西在住の男性と関東在住の女性の眼球内の体液を特殊なPCR検査機器で測定した結果、アデノウイルスを検出したという。
杉田医師らによると、アデノウイルスは目の表面に付着して流行性角結膜炎の原因となるが、眼球内に感染した経路は不明。ぶどう膜炎は毎年、国内で推定5万人程度の患者が発生し、うち数%ほどが失明に至るとされる。 (C)時事通信社
眼球内にアデノウイルス=ぶどう膜炎の患者―神戸
(2023/02/10 21:37)