新型コロナウイルス対策のマスク着用が、3月13日から屋内外を問わず個人の判断に委ねられることになった。卒業式では原則着用しないことも決まり、小さな子どもを抱える親や会社員からは10日、歓迎の声が上がる一方、「他人の目が気になる」「外すのは恥ずかしい」などの意見もあった。
幼稚園が併設された東京都内の区立小学校。幼稚園児の娘(6)を迎えに来た女性(40)は「劇の発表会のときはマスクで顔があまり見えなかった」と残念そうに振り返り、間もなく迎えるマスクなしの卒園式が楽しみな様子。小学1年の娘を通わせる女性(44)は「学校側が外していいと言っても、娘は『周りが着けているから』と外さなかった。原則不要になれば変わるかも」と期待した。
一方、別の幼稚園に娘(5)を通わせる女性(36)は「人が多い所では着けてほしい」と慎重だった。
大阪市内でもさまざまな声が聞かれた。同市中央区の女性会社員(35)は「マスクをしているとすっぴんで外出できるのはいいが、やはり化粧崩れを考えると外せる方がうれしい」と話す。今後は基本的に外すつもりだという。
男子大学生(22)は「息苦しいから(外すのに)賛成だが、周りの人もしていたら外せないと思う。特に電車の中などでは他人の目が気になる」と複雑な心境を明かす。大阪府泉大津市の50代の男性会社員は「(コロナを)うつしたくもうつされたくもないので、屋内では着ける」と話した。
買い物客らでにぎわう名古屋市・栄。友人と食事に来た50代のパート女性は「マスクをしなくても何も言われなくなるのは気楽。人が密集している場所でなければ外すと思う」と歓迎する。買い物に来た女性会社員(26)は「感染が心配なので今後もマスクはする。3年間、顔半分を隠していたので出すのが恥ずかしい」と語った。 (C)時事通信社
マスク緩和、歓迎と不安=「外すの恥ずかしい」の声も
(2023/02/10 20:23)