デジタル庁は17日、新型コロナウイルス感染者との接触を通知する政府提供のスマートフォンアプリ「COCOA(ココア)」に関する総括報告書を公表した。「開発・保守運用などの体制整備が十分になされなかったことが、後のアプリ不具合の一因」として、平時から人材確保やデジタル技術の活用を進めるべきだと指摘した。
 ココアは2020年6月に運用開始。累計ダウンロード数は4100万件超に上るが、接触通知がされないなど不具合も多く、政府は感染者の全数把握見直しに伴いココアの機能停止を決めた。
 報告書は、ココアについて「接触回避に一定の効果を有していた」と評価。一方で、早期導入を優先した結果、感染症対策の視点が欠如し、感染状況の調査ができないなど不十分な仕組みになったとの問題点も示した。 (C)時事通信社