骨髄ドナー(提供者)を増やすため、新潟県のNPO法人が白血病で亡くなった少年に関する絶版の本を再出版し、全国の医療系学校に配る計画を進めている。資金はクラウドファンディング(CF)で募っており、担当者は「本を読み、特に若い人らにドナー登録してほしい」と訴える。
 CFを進めるのは「骨髄バンク命のアサガオにいがた」(加茂市)で、「命のアサガオ永遠に」(2005年)の再出版を目指す。同法人の丹後まみこ会長の次男光祐君は、白血病により7歳で亡くなった。本では、光祐君が3カ月間だけ通った小学校で世話していたアサガオが家族により大切に育てられ、全国の学校に配られて花を咲かせたことがつづられている。命の大切さを伝える内容で、絵本などの題材にもなったという。
 本は初版のみで絶版になったが、同法人には今でも「本を探しているが、ネットでも買えない」と問い合わせがあるという。高野由美子事務局長は「要望があれば全国の医療系専門学校や大学に無料で配りたい。本を通じ、多くの若い人がドナー登録してくれれば」と期待する。
 CFの目標は150万円。今月10日に開始し、約6割が集まった。募集は3月19日までで、URLはhttps://readyfor.jp/projects/95115
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