新型コロナウイルス対策で配布された布マスク「アベノマスク」を巡り、業者に発注した際の単価と枚数を開示しないのは違法として、神戸学院大の上脇博之教授が国に不開示決定の取り消しなどを求めた訴訟の判決が28日、大阪地裁であった。徳地淳裁判長は「秘匿性の高い情報とは考えがたい」として、開示を命じた。
 徳地裁判長は「随意契約で購入する物品の単価や数量は、行政の説明責任の観点から開示の要請が高い」と指摘。開示すれば業者が競争上の不利益を被り、将来的に同様の調達をする際に支障が生じるとした国側の主張を退けた。 (C)時事通信社