東京電力福島第1原発事故を巡り、東電は27日、追加賠償の申請受け付けを4月10日から開始すると発表した。昨年12月に国の賠償基準「中間指針」が見直され、賠償範囲が拡大した。被災者約148万人に対し、少なくとも総額3900億円の追加支払いを見込んでいる。
東電は新基準に沿い、長年住み慣れた故郷が事故で「変容」したことによる精神的損害として1人250万円の慰謝料などを追加で支払う。当時、重度の病気を患っていて通院や治療が妨げられたり、18歳以下で親との別離を余儀なくされたりした個別事情での精神的損害についても、月1万~5万円程度増額して賠償する。死亡しても該当項目がある場合は、相続者に支払う方針。
東電担当者は「申請者の負担軽減を図り、受け付け次第、速やかに支払いを行う」と述べた。
申請は郵送のほか、ウェブ上でも可能。問い合わせは相談専用ダイヤル(0120)926470(午前9時~午後7時、土日祝日は午後5時)まで。 (C)時事通信社
追加賠償、来月10日から受け付け=原発事故、個別事情にも対応―東電

(2023/03/27 14:10)