週末だけでも1日8000歩以上歩くことで一定の健康維持効果を期待できると、京都大大学院医学研究科などの研究グループが発表した。1週間に歩いた歩数と10年後の死亡リスクとの関係を分析した結果、8000歩以上歩いた日が1~2日の人は3~7日の人と同程度下がったという。論文は3月、米国医師会の医学誌「JAMAネットワーク・オープン」に掲載された。
 これまでの研究で、1日8000歩以上歩けば死亡リスクが下がることは分かっていたが、日数との関係は未解明だった。
 研究グループは、米国で2005~06年に行われた国民健康調査のデータを活用。20歳以上の男女3101人(平均年齢50.5歳)が歩いた日数と10年後の死亡リスクとの関係を調べた。
 8000歩以上歩いた日が1週間に0日、1~2日、3~7日の3グループに分けて死亡率を比較すると、3~7日は0日より16.5%、1~2日でも14.9%下がった。死因を心臓や血管の疾患に限った場合、3~7日で8.4%、1~2日も8.1%低下した。年齢や性別が異なっても、同様の傾向が見られた。
 厚生労働省によると、日本人の20歳以上の平均歩数は男性で1日約6800歩、女性で約5800歩だった。
 京都大大学院の井上浩輔助教(論文掲載時)は「毎日歩かなければとプレッシャーを感じる必要はない。週末にまとめてでも良いので歩いてもらえれば」と話している。 (C)時事通信社