健康保険組合連合会(健保連)は20日、大企業の従業員と家族が加入する健保組合の2023年度予算の集計結果を公表した。経常収支は5623億円のマイナスで、過去最大の赤字額となった。高齢者医療への拠出金増加が主な要因で、収支差を全て保険料引き上げで賄う場合の「実質保険料率」の平均が過去最高の10.10%に達するなど、厳しい財政状況が続いている。
 集計は、回答があった1367組合のデータを基に全1380組合の推計値を算出した。
 保険料収入は前年度比2.8%増の8兆5038億円。これに対し、高齢者医療への拠出金が7.3%増の3兆7067億円に膨らむ影響などで、支出は収入を上回る伸びとなり、経常収支の赤字は前年度(2805億円)と比べ倍増した。赤字団体は1093組合で全体の約8割を占めた。 (C)時事通信社