厚生労働省は21日、薬事・食品衛生審議会の薬事分科会を開き、英製薬会社ラインファーマが開発した人工妊娠中絶のための飲み薬「メフィーゴパック」の薬事承認を了承した。5月にも正式承認される見通し。国内初の経口中絶薬で、手術以外の選択肢が増えることになる。
 厚労省によると、対象は妊娠9週までの妊婦で、2種類の薬を36~48時間の間隔を空けて服用する。「日本初の薬剤で使用経験がない」(同省担当者)として、当面は使用できる医療機関を入院施設のある病院に限定。患者には中絶が確認されるまで院内で待機してもらう。
 海外では自宅での服用を認める国もあることから、市販後に調査を実施した上で、院内待機を引き続き求めるかどうか検討する。製造企業と医療機関には使用実績の報告を求める。 (C)時事通信社