東京都八王子市にある「滝山病院」精神科の入院患者に対する暴行事件で、都は25日、病院側の管理体制に問題があったとして、改善命令を出した。都によると、こうした処分は極めて異例。院長は虐待行為を認めているといい、都は2週間以内に再発防止策をまとめるよう求めている。
 都は、2月以降計4回病院に立ち入り検査し、職員に対するアンケートなども実施。その結果、看護師が2022年4月に患者の頭をはたき、別の看護師が同年1月、患者の顔を押さえつけたとする2件の虐待行為を認定した。都は他にも虐待がなかったか調査を進めている。
 都によると、院内では虐待防止に関するマニュアルが整備されておらず、職員が虐待を見聞きしておきながら上司に報告しなかったケースもあったという。改善命令では、マニュアルや報告相談体制の整備、外部の第三者を交えた虐待防止委員会の設置も求めている。 (C)時事通信社