アステラス製薬は1日、眼科領域の治療薬を開発する米創薬ベンチャーのアイベリック・バイオ社(ニュージャージー州)を、約59億ドル(約8044億円)で買収すると発表した。アステラスによる企業買収としては過去最大となる。
 買収資金は銀行借り入れとコマーシャルペーパー(CP)の発行で賄う。米独禁法審査当局などの審査を経て、2023年7~9月期中の買収完了を目指す。
 アイベリック社は米ナスダック市場に上場するバイオ医薬品企業で、眼科領域に強みを持つ。特に、加齢などに伴って視力が低下する病気「加齢黄斑変性」の治療薬の開発が順調に進んでおり、視力低下を抑制する効果が期待されている。既に米食品医薬品局(FDA)に承認を申請、8月に審査が終了する予定だ。 (C)時事通信社