水俣病の公式確認から67年を迎えた1日、熊本県水俣市で犠牲者の慰霊式が開かれた。遺族や原因企業チッソ、国や地元の関係者ら620人が参列し、犠牲者を追悼した。コロナ禍で2020年以降、式典の中止や規模縮小が続き、4年ぶりの通常開催となった。
 「チッソ水俣病患者連盟」の委員長を務めた故松崎忠男さんの息子、政司さん(70)が患者・遺族代表として出席。「新型コロナは収束の兆しが見えつつあるが、水俣病問題の収束は遠く感じられる」と語り、犠牲者の冥福を祈った。西村明宏環境相や蒲島郁夫熊本県知事らも参列した。 (C)時事通信社