塩野義製薬は17日、新型コロナウイルス感染症の治療薬候補として、新たな飲み薬の臨床試験(治験)を国内で開始したと発表した。妊婦や他の薬を処方されている人でも使用できることを目指して開発を進めているという。
 この薬は、塩野義が既に販売しているコロナ治療薬「ゾコーバ」と同様、ウイルスの増加に必要な酵素の機能を阻害し、増殖を抑制する仕組み。非臨床試験ではウイルス抑制効果が確認されており、初期段階の治験で安全性を見極め、その後、効果を確認する。最終的な治験の規模や期間は未定という。
 ゾコーバは昨年11月に国産初のコロナ飲み薬として厚生労働省から製造販売の緊急承認を受けた。今年3月末に一般流通が始まり、全国の医療機関で処方が可能となっているが、妊婦には投与できない。 (C)時事通信社