海水浴などの自然体験を経験した昨年の小学6年生の割合は32.6%で、2013年調査時と比べ24.8%減少したことが17日、厚生労働省の調査で分かった。動植物園の見学やスポーツ観戦なども減少しており、新型コロナウイルスの感染拡大が要因とみられる。同省は「子どもたちの将来的な影響を分析したい」としている。
 調査は昨年、小学6年の児童約2万4800人を対象に実施し、約2万2300人から回答を得た。その上で、13年に行った同様の調査結果と比較した。
 学校行事を除いた自然体験のうち、海水浴やマリンスポーツをした児童は13年時の57.4%から大幅に減少していた。「キャンプ、登山など」「ウインタースポーツ」もそれぞれ8.4%、12.2%減少。「音楽や演劇鑑賞など」は19.4%減、「スポーツ観戦」も17.9%減と文化的体験からも児童は遠ざかっていた。
 調査では、対象となった小学6年生について、2年生だった感染拡大前との比較もした。動植物園の見学などが88.7%から58.9%となるなど、全ての項目で体験活動の割合が減少していた。
 厚労省の担当者は「新型コロナの感染拡大による外出自粛が影響しており、体験活動は以前の水準に戻っていない。子どもたちが中学生や高校生になった時、どういった影響が出てくるか分析したい」と話している。 (C)時事通信社