政府は、高齢者や障害者ら住宅を借りるのが難しい人に対して、入居後の生活支援を充実させる。大家が家賃の滞納や孤独死、周囲とのトラブルなどを懸念し、入居を拒むケースがあることに対応。就労支援や、必要な福祉サービスの利用に向けた取り次ぎといったサポートをきめ細かく実施し、大家が安心して貸し出せる環境をつくる。
 国土交通、厚生労働、法務3省が合同で今月に設置した有識者検討会で具体策を話し合い、今秋をめどに中間取りまとめを行う。
 高齢者や障害者のほか、生活困窮者、ひとり親世帯、刑務所出所者らについては、住宅確保が困難なケースがある。その対策として、物件探しの相談対応や家賃の債務保証、入居後の見守りなどを行うNPOや社会福祉法人を、都道府県が「居住支援法人」に指定する制度がある。
 ただ、国交省が居住支援法人を対象に2022年度に実施した調査では、金銭管理や就労の支援、医療・介護サービスの利用準備、死亡した場合の行政手続きや家財整理といったサポートは手薄であることが判明。政府はこうしたサービスを拡充させることが、大家の拒否感解消に欠かせないとみており、対応を検討する。自治体の住宅、福祉の部局間の連携強化も目指す。
 このほか、受け皿となる住宅の確保を進める。入居を断らない物件を自治体に登録する制度では、ニーズが高い単身者向けの小規模な物件が少ないため、登録の促進策を議論。公営住宅の積極的な活用も探る。 (C)時事通信社