厚生労働省は4日、2024年の国民生活基礎調査結果を公表した。子どもがいる世帯の母親で「仕事あり」と答えたのは80.9%で、前年から3.1ポイント上昇し、初めて8割を超えた。子どもの有無にかかわらず、生活が「苦しい」と感じる世帯は58.9%で、前年(59.6%)と同じく約6割の水準となった。
世帯構成に関する調査では、18歳未満の子どもがいる世帯は、全世帯の16.6%に当たり、前年から1.5ポイント低下して過去最低となった。結果を基にした推計で907万4000世帯となる。子がいる世帯のうち、母親が「正規の職員・従業員」として働いている割合は1.7ポイント増の34.1%で、過去最高を更新した。
所得に関する調査では、生活が「苦しい」と答えた世帯は、高齢者世帯が3.2ポイント減の55.8%、子がいる世帯では0.7ポイント減の64.3%だった。
調査をした前年に当たる23年の1世帯当たりの平均所得は536万円。22年から2.3%(11万8000円)増加した。高齢者世帯は314万8000円、高齢者世帯以外は666万7000円だった。子がいる世帯で見ると、7万9000円増の820万5000円となる。
調査は政策立案の基礎資料とするため、1986年から毎年実施。今回は24年6~7月に行い、世帯構成に関する調査は4万425世帯、所得に関する調査は5023世帯から回答を得た。 (C)時事通信社
「仕事あり」の母、初の8割超=生活「苦しい」世帯は6割―厚労省調査

(2025/07/04 17:42)