【ワシントン時事】トランプ米政権は23日、初めてとなる2018会計年度(17年10月~18年9月)予算教書を議会に提出した。国防費増額やメキシコ国境の壁費用を盛り込み、安全保障を重視する姿勢を鮮明にした。社会保障費の大幅カットで、歳出を今後10年で計3兆5600億ドル(約400兆円)削減し、財政赤字を解消する。
 予算教書は「偉大なアメリカのための新たな基盤」と表題を付け、持続的な経済成長と財政健全化を目指した。3月に公表した裁量的経費(政策経費)の歳出に、社会保障費などを反映させた予算の全体像となる。ただ、試算が楽観的との見方が根強く、トランプ大統領が意気込む政策の実現は難しそうだ。
 社会保障費が膨らみ続けてきたことを踏まえ、メディケイド(低所得者向け公的医療保険)や生活保護の費用を10年間に計8900億ドル削減。医療保険制度改革(オバマケア)の見直しなど、社会的弱者にしわ寄せがいく恐れのある歳出抑制策が多い。
 一方で、18年度の国防関連費を前年比10%増(540億ドル)、公約に掲げたメキシコ国境の壁建設費に16億ドルを提案した。インフラ投資は10年間で2000億ドルを盛り込み、民間分と合わせて計1兆ドルを実現する計画。
 税制改革では、法人税率を15%に下げ、個人所得税率も7区分から10%、25%、35%の3区分に簡素化。減税で実質GDP(国内総生産)伸び率は18年の2.5%から20年末以降3.0%に加速する見通しを示した。 (C)時事通信社