体外受精させた受精卵の染色体異常を全て検査する「着床前スクリーニング」を、日本産科婦人科学会の禁止に反して実施している神戸市の大谷徹郎医師に対し、学会が処分を審議すると通告したことが30日、分かった。
 大谷医師側は受精卵検査の正当性を主張。学会が2月に検査の臨床研究開始を発表したため、「実施を追認している状況だ」と訴えている。
 大谷医師の代理人弁護士によると、学会は昨年3月にけん責処分を行い、検査を取りやめるとの誓約書を出すよう求めていたが、大谷医師は拒否。学会は今月17日付で、6月3日に理事会を開いてさらに重い処分を審議し、決定する予定だと同医師に通告した。
 受精卵検査は「命の選別」との批判があり、学会は重い遺伝病などに限って認めていたが、2014年、流産を減らすなどの医学的効果を検証するための臨床研究を容認した。 (C)時事通信社