第3期がん対策推進基本計画案(2017~22年度)を検討している厚生労働省の有識者会は2日の最終会合で、東京五輪・パラリンピックが開催される2020年までに、飲食店や職場、家庭など全ての場所で受動喫煙をゼロにする数値目標を全会一致で決定した。厚労省は有識者会の決定を踏まえて計画案を策定し、今夏にも閣議に諮りたい考え。
 受動喫煙対策をめぐっては、厚労省が小規模スナックやバーを除き原則禁煙とする改正法案を策定したが、自民党内の意見対立で国会提出のめどは立っていない。
 この日の会合で、厚労省は受動喫煙の被害に遭う割合を2期計画と同じ「飲食店15%、家庭3%」などとする目標を示したのに対し、がん患者団体や医療関係者ら委員が一斉に反発した。
 患者側の委員からは「たばこの煙は不安をかき立てる根源」などと、受動喫煙ゼロを提案・支持する意見が続出。一部からは「(計画案に)載らなければ委員を辞任させていただきたい」との声も上がった。「子どもの数学(の成績)や読解力が下がるとのデータがある」といった医師側の指摘も相次ぎ、ほぼ全ての委員が「ゼロ案」に賛意を表明。会長の門田守人・堺市立病院機構理事長が「20年までに完全ゼロ」を満場一致で取りまとめた。 (C)時事通信社