厚生労働省専門委員会は7日、再生医療用の胚性幹細胞(ES細胞)を作製する京都大研究チームの計画を承認した。今月中に正式承認される見通しで、研究チームは国内初となる医療用ES細胞の作製を始める。年度内にも、臨床応用を目指す国立成育医療研究センター(東京)などに配布する予定だ。
 ES細胞は人工多能性幹細胞(iPS細胞)と同様に体のさまざまな組織になる力を持ち、海外では臨床試験(治験)で使われている。今回の承認で、国内でも再生医療の選択肢が増えることになる。
 京大の末盛博文准教授らのチームは、京都市内の医療機関から不妊治療で使われなかった受精卵の提供を受け、ES細胞を作る。10年間で20種類の作製が目標。
 ES細胞は受精卵を壊して作るため倫理面の問題があり、利用は基礎研究に限られていた。国は2014年に関連指針を改定し、医療用の作製が可能になった。文部科学省も5月、研究チームの計画を大筋で承認した。
 国立成育医療研究センターは、ES細胞を用いて先天性代謝異常症を治療する研究を予定している。同センターでも医療用ES細胞を作製する方針で、近く計画を両省に申請する。 (C)時事通信社