産業廃棄物処理会社「エコ計画」(さいたま市)の北関東支社次長だった坂爪伸治さん=当時(52)=が急性大動脈解離で死亡し、前橋労働基準監督署が「長時間労働が原因」として労災認定していたことが12日、分かった。遺族代理人の川人博弁護士らが、厚生労働省で記者会見し公表した。残業は多い月で160時間に上ったという。
 同弁護士によると、営業職の坂爪さんは昨年1月、通勤途中に倒れ、搬送先で死亡。労基署の調査で、月の残業時間は発症前6カ月平均で最大約90時間に上り、これ以前も月約100~160時間に達した。社用車でほぼ毎日外回りし、「出張の多い業務」も要因になったとし、同12月に労災認定した。
 ただ、坂爪さんは労働基準法上の「管理監督者」とされ、残業代の未払いは認められなかった。しかし管理職手当はなく、遺族側は「名ばかり管理職」だったとして、群馬労働局に審査請求を申し立てた。
 川人弁護士は「管理職の規定を理由に残業代が一切支払われないばかりか、労働時間が管理されず過労死の要因になっている」と指摘。同席した妻の千恵子さんは「会社の利益のために仕事に打ち込んだ代償が過労死。長時間労働を美徳とする慣習を改めてほしい」と訴えた。 (C)時事通信社