心筋梗塞や脳梗塞を招く血栓の原因となる血小板が凝集した塊を、特殊な顕微鏡とコンピューターの人工知能(AI)を組み合わせて高精度に検出する技術を開発したと、東京大大学院理学系研究科の合田圭介教授や同医学系研究科の矢冨裕教授らが24日までに発表した。
 血小板を識別するためにあらかじめ放射性薬剤などで処理する必要がなく、塊の形状を手掛かりとして96%超の精度で検出できるのが特徴。将来は診断や治療後の経過観察などへの応用が期待される。論文は英王立化学会の専門誌「ラブ・オン・ア・チップ」電子版に掲載された。
 動脈硬化で厚くなった血管の壁にできた病変組織(プラーク)が破れると、血小板が凝集し、血栓の形成や心筋梗塞などにつながる。このため、予防・治療には血小板の凝集を抑える抗血小板薬が使われている。
 東大チームは人の血液から赤血球を除いた上で、プラークが破れたのと似た状態にするため、試験管内でコラーゲンを加えて血小板の凝集塊を作った。「OTS顕微鏡」と呼ばれる特殊な顕微鏡で細胞を毎秒1万個ずつ流しながら高速度撮影し、AIの機械学習で血小板の凝集塊の形状を単独の血小板や白血球と区別できるようにした。 (C)時事通信社