厚生労働省は、大学に進学した生活保護受給世帯の子どもに一時金を給付する方向で検討に乗り出した。経済的な理由で大学進学をあきらめることがないよう新生活スタートを後押しする。2018年度の進学者から対象としたい考えで、給付額や制度設計は予算編成過程で決める。
 生活保護を受けながら大学に通うことは、原則として認められていない。大学や専修学校に進学した場合、同居していても生活保護の対象から外す「世帯分離」が行われる。世帯分離で保護費が減れば生活は苦しくなり、親の負担を気にして大学進学を断念するケースもある。
 このため、親から子への「貧困の連鎖」を防ぐ観点から、世帯分離原則の見直しを求める声も上がっている。ただ厚労省は、大学進学は多様な進路選択の一つであることなどから、特別に扱うことは難しいと判断。原則は見直さないが、支援策を打ち出すことにした。
 支援策としては、一時金を給付する制度創設とともに、大学進学後も家族と同居している場合について、保護費のうち家賃に当たる「住宅扶助」を減額しないことも検討する。 (C)時事通信社