【ロンドン時事】英国で先天性の難病を患い、医師団から尊厳死を勧められていたチャーリー・ガードちゃん(生後11カ月)の両親は24日、米国で実験的治療を受けることを求める法廷闘争を断念した。両親は病院側とチャーリーちゃんがどのように死を迎えるか話し合うという。
 チャーリーちゃんは「ミトコンドリアDNA枯渇症候群」というまれな疾患にかかり、医師団は「脳に回復不可能な損傷がある」として生命維持装置の取り外しを提案したが、両親はこれを拒否。まだ確立されていない実験的治療を米国で受けさせることを求めた。
 今年6月までに英裁判所や欧州人権裁判所は医師団の判断を支持したが、この治療に関する「新たな証拠」が見つかったとして英高等法院が今月10日、審理を再開していた。しかし訪英した米医師が診断した結果、この治療を行うには「手遅れ」と指摘したことで、両親は治療を断念した。
 父親のクリスさんは記者団に「不幸にも(8月4日の)最初の誕生日を迎えることができない息子チャーリーと、最後のかけがえのない時をこれから過ごすつもりだ」と語った。
 両親は、チャーリーちゃんの治療のために集まった130万ポンド(約1億9000万円)の寄付金で、こうした難病の子供を救うための基金を創設する考え。 (C)時事通信社