札幌市で2010年3月、認知症の高齢者向けグループホーム「みらいとんでん」が全焼し入居者7人が死亡した火災で、業務上過失致死罪に問われた運営会社社長谷口道徳被告(59)の控訴審判決が27日、札幌高裁であった。高橋徹裁判長は一審札幌地裁の無罪判決を破棄し、禁錮2年、執行猶予4年を言い渡した。弁護側は上告する方針。
 高橋裁判長は、死亡した入居者の男性=当時(89)=がストーブの上にパジャマや洗濯物を置いたことなどが出火の原因と指摘。谷口被告はストーブの天板が熱くなることや、認知症の入居者が危険な行動を取る恐れがあることなどを予見できたと判断した。
 その上で「結果が悲惨で重大。過失責任を軽視できず、非難を免れない」とする一方、「被告は高齢者福祉に貢献してきた」などと執行猶予の理由を述べた。
 札幌地裁は16年10月、「火災原因を特定することは困難」として無罪(求刑禁錮2年)を言い渡し、検察側が控訴していた。
 判決によると、火災は10年3月13日未明に発生。木造2階建ての施設が全焼し、入居していた65~92歳の男女7人が焼死した。 (C)時事通信社