【ワシントン時事】米上院(定数100)は28日未明の本会議で、医療保険制度改革(オバマケア)の撤廃と代替を目指す法案を採決し、賛成49、反対51で否決した。与党共和党から造反者が相次いだ。複数の法案のうち最も可決の見込みが大きい案だったが、党内の深い溝を埋めることができなかった。
 選挙公約でオバマケア撤廃と代替を看板政策に掲げてきたトランプ政権には大きな打撃になる。
 採決では、共和党穏健派2人に加え、脳腫瘍の治療から急きょ復帰していたマケイン議員が反対。否決を決定付けた。
 法案は、オバマケアで規定されている個人の医療保険加入義務の廃止などを明記。一方で、法案通過を最優先して、共和党内で意見対立の激しい見直し部分の扱いを先送りした。このためオバマケアの骨格は残っていた。
 過半数の52人を占める上院共和党では、低所得者に対する補助の大幅削減などをめぐり、穏健派と保守強硬派が対立。25日に法案審議入りで一致したものの、造反者が出て、オバマケアをまず撤廃する案など2法案がこの日までに否決された。
 上院共和党トップのマコネル院内総務は採決後、法案成立へ「前進する時だ」と表明した。しかし、執行部案が出尽くした中、具体的な道筋は不透明だ。
 トランプ大統領は否決直後に「オバマケアを崩壊させてから(代替の)実現だ。ご注目を!」とツイッターに投稿し、あくまで看板政策を推し進める意向を示した。ただ、最重要政策がつまずいたことで、今後の来年度予算審議や税制改革などに影響が出かねない。 (C)時事通信社