厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は1日、2015年度に年金、医療、介護などに充てられた社会保障給付費が前年度比2.4%(2兆6924億円)増の114兆8596億円となり、過去最高を更新したと発表した。高齢化の進展で医療や年金などの費用が伸びた。国民1人当たりの給付費も2.5%増の90万3700円で最高となった。
 社会保障給付費は、税金と社会保険料などを財源とした費用の合計で、病院窓口で支払う自己負担などは含まない。統計を取り始めた1950年度以来、一貫して伸び続けている。今後、高齢化が急速に進むため、給付の伸びをいかに抑えるかが喫緊の課題だ。
 最も伸びが大きかったのは医療分野で、3.8%増の37兆7107億円。高齢化による受診延べ日数の増加や、新薬の保険適用で調剤費が増えたことが影響した。
 子育てや介護などを含む「福祉その他」は3.3%増の22兆2024億円。2015年度から施行された子ども・子育て支援新制度で、保育所の施設整備費が増えたことが主な要因。
 介護のみに絞り込むと、9兆4049億円で伸び率は2.3%と過去最低。介護サービスの公定価格である介護報酬が15年度にマイナス改定となり、給付費の伸びが抑えられたためだ。 (C)時事通信社