厚生労働省は10日、2016年度の年金特別会計の収支決算を発表した。時価ベースでの収支を見ると、会社員らが加入する厚生年金が10兆5031億円の黒字、自営業者らが加入する国民年金が2440億円の黒字だった。公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による運用が好調だったためで、厚生、国民年金ともに2年ぶりに黒字を回復した。
 GPIFの16年度運用益(手数料などを除く)は7兆8925億円。内訳は厚生年金が7兆4071億円、国民年金が4854億円だった。トランプ米大統領による財政刺激策への期待感から、10~12月期に国内外で株価が大幅に上昇したことが要因。15年度は5兆円超の運用損を出した影響で、厚生、国民年金の収支はともに赤字だった。
 厚労省年金局は、時価ベースでの収支について「短期的な評価額の増減によるもので、直ちに年金額に影響するものではない」と説明している。 (C)時事通信社