厚生労働省は、過疎地などで診療所や病院を相続した後継者の医師が安定的に運営を続けられるよう、医療業務に必要な土地・建物などにかかる相続税を免除する方針を固めた。対象は個人開設の医療機関で、相続後に5年間継続して運営することが条件。2018年度税制改正要望に盛り込む。
 近年、医師が都市部へ偏り、人口の少ない過疎地では医師不足が深刻化している。こうした地域で内科や外科などの医療を担ってきた医師も高齢化し、次世代への円滑な事業継承が喫緊の課題となっている。
 しかし現状では、過疎地の医療機関を親族の医師が相続しようとしても、診療所や病院の土地・建物を含めて多額の相続税が課されるため、やむなく廃業するケースも少なくない。
 そこで同省は、個人開設で都道府県知事が地域医療に不可欠と認定した診療所や病院に限り、土地・建物や検査機器など医療に必要な資産額相当の相続税を納税猶予とする。後継者の医師が5年間運営した時点で相続税を免除する。 (C)時事通信社