群馬大病院で同じ男性医師(退職、懲戒解雇相当)の手術を受けた患者が相次いで死亡した問題で、遺族と被害者弁護団は26日、この男性医師と上司について医師法に基づく行政処分を求める意向を明らかにした。早ければ来週中にも厚生労働省に要望書を提出する。
 弁護団によると、執刀した男性医師と、当時の上司だった元教授(諭旨解雇)が7~8月、弁護団に委任する8患者の遺族に手術経緯などを直接説明した。問題発覚以降初めての説明で、弁護団は「評価したい」としつつも、明確な謝罪はなく、日本外科学会が報告書で指摘した手術手技の問題点について2人とも受け入れる様子はなかったという。
 妹を亡くした30代の男性は「反省の色が感じられない。真摯(しんし)に対応してくれるか不安だったが、その通りで失望した」と悔しそうに話した。
 医師ら2人は現在も診療行為を続けているといい、弁護団は医師法に基づく「戒告」または「3年以内の医業停止」の行政処分を求める方針。刑事告訴については「引き続き検討する」とした。
 同病院をめぐっては、男性医師が執刀した肝臓の腹腔(ふくくう)鏡の手術や、開腹手術を受けた患者が相次いで死亡。第三者による事故調査委員会は昨年7月、診療体制が極めて脆弱(ぜいじゃく)だったなどとする報告書をまとめた。 (C)時事通信社