サラリーマンらが加入する厚生年金の保険料率が1日、18.18%から18.30%に上がる。料率は2004年から段階的に引き上げられてきたが、今回の措置で国の決めた上限に達し、固定化する。ただ、安倍政権は幼児教育無償化の財源を社会保険料の上乗せなどで確保する「こども保険」構想を描いており、政権の方針次第で料率がさらにアップする可能性もある。
 公的年金は、高齢者への年金支給のため、現役世代が保険料を毎月支払っている。国は現役世代の負担増に歯止めをかけるため、04年の年金制度改革で国民年金や厚生年金の保険料に上限を設定。年金は納められた保険料の範囲内で給付し、経済情勢に変化が生じる場合に備え、給付水準を自動的に調整する「マクロ経済スライド」も組み込んだ。
 厚生年金は、04年10月に13.93%だった保険料率が毎年段階的に上昇。今年9月以降は上限の18.30%になる。例えば、標準報酬月額が30万円の人だと、保険料は現在より354円高い5万4900円。半分を事業主が負担するため、本人分は2万7450円だ。国民年金は今年4月に法定保険料額が月1万6900円で固定されている。
 厚生年金の保険料率引き上げは9月で完了するが、自民党内には、こども保険を創設した場合の財源として、保険料を厚生年金で0.2~2.0%、国民年金は月160~1670円それぞれ引き上げ、約3400億~3.4兆円を捻出する案が浮上している。
 ただ、こうした案は現役世代のみ負担増となるため、政府内に慎重論がある。 (C)時事通信社