熊本大学の小島淳特任准教授(循環器内科)と国立環境研究所などの研究チームは4日、黄砂が飛来した翌日に急性心筋梗塞を起こすリスクが1.46倍になるとの調査結果を発表した。研究チームは「黄砂に付着した大気汚染物質を吸い込むことが発症のきっかけになるのではないか」と分析している。
 調査は、2010年4月~15年3月に熊本県内で急性心筋梗塞を発症した患者のうち、県外在住者らを除いた3713人を対象に実施。熊本気象台による黄砂の観測日の翌日と、それ以外の日のリスク差を計算した。その結果、黄砂翌日の発症者の人数は、それ以外の日の1.46倍になることが分かった。慢性腎臓病の患者に限れば、2.07倍になったという。
 小島特任准教授は予防法について、「マスクや空気清浄機でいくらかは防げるかもしれない」と指摘。今後は、微小粒子状物質PM2.5との関係も調査する考えを示した。
 国立環境研究所環境リスク・健康研究センターの新田裕史フェローは「公的機関が指針を作るには、さらに知見の蓄積が必要だ」としている。 (C)時事通信社