内閣府は、災害時の罹災(りさい)証明書の発行など被災者支援に関する手続きに、社会保障と税の共通番号(マイナンバー)制度の個人向けサイト「マイナポータル」を活用する方針だ。手続きの迅速化や被災者の利便性向上が狙いで、2018年度予算概算要求に調査費を計上した。
 マイナポータルは、政府が7月から運用の試行を始めたオンラインサービス。国や地方自治体などが所有する個人情報をマイナンバーと結び付けることにより、自治体の窓口に出向かなくてもインターネットでの手続きが可能となる。政府は今秋から本格的に運用し、まずは認可保育施設への入所といった子育て関連サービスをスマートフォンなどから申し込めるようにする。
 内閣府はさらに、罹災証明書の申請・発行、応急仮設住宅の入居、災害弔慰金や援護資金の申請などの手続きもマイナポータルで実施できるようにしたい考えだ。今後、市町村による災害時の各種手続きの実態などを調査した上で、オンラインで行える方法を検討。被災者が申請した後の手続きの手順などを盛り込んだガイドラインを市町村向けに作成する。
 昨年4月の熊本地震では約18万9000棟の住宅が被災。自治体が人手不足に陥ったことなどにより、罹災証明書の発行が遅れた。
 内閣府の担当者は「マイナポータルはマイナンバーカードによって認証されるので、住民票などを提出しなくても本人からの申請と確認できる」と指摘。「役所に行かなくても手続きでき、被災地から離れた地域に避難した人も申請が容易になる」としている。 (C)時事通信社