大阪市の市立大学医学部付属病院と大阪国際がんセンターで、メーカーが使い捨てと定める医療機器が再使用されていたことが19日、関係者への取材で分かった。報告を受けた厚生労働省は感染予防など安全面に問題があるとして、全国の自治体や医療機関に対し、再使用禁止の徹底を改めて求める通知を行う方針。
 関係者によると、市立大病院では、骨を削るドリルバーやブレード、研磨用のラバーなど計約40種類を滅菌処置した上で再使用。整形外科や形成外科、歯科口腔(こうくう)外科で用いられていた。
 大阪国際がんセンターでも2015年1月~今年8月、整形外科や形成外科、泌尿器外科で、骨を切断するボーンソーの鋸(のこぎり)刃や、ループ型メスが再使用されていた。計400件近くで使用された可能性がある。
 いずれの病院でも健康被害は確認されていないというが、手術などで機器が使われた患者の特定や対応などを検討している。
 厚労省は04年以降に計3回、再使用が原則禁止されている医療機器について、徹底を求める通知をしてきた。しかし、近畿厚生局の立ち入り検査で今年8月、兵庫医科大学病院(兵庫県西宮市)で計135件の再使用が発覚。これを受け同局管内の医療機関を中心に調査したところ、大阪の2病院での再使用が判明した。
 市立大病院は「担当者が不在でコメントできない」、大阪国際がんセンターは「調査中でコメントを差し控える」としている。 (C)時事通信社