リストラされる従業員の再就職支援に対する国の助成金のうち、約5000万円が不適切に支給されていたことが17日、会計検査院の調べで分かった。職業紹介事業者に委託する必要のなかった従業員に関する助成金が事業主に支給されており、検査院は厚生労働省に運用の改善を求めた。
 「再就職支援奨励金」は、事業主が再就職支援を紹介事業者に委託し費用を負担した場合、委託開始時に従業員1人当たり最大10万円、再就職が実現すれば原則同50万円が支給される制度。紹介事業者は職業紹介のほか、相談や面接指導、履歴書作成支援などを行う。
 検査院は、14都道府県の労働局が2014~16年度に支給した計約28億2600万円を調査。14、15年度に委託開始分の支給対象となった従業員のうち、少なくとも62人は紹介事業者の支援を受ける意思がなかったことが報告書の記載などから分かった。
 また、3年間の再就職実現分の対象従業員のうち、少なくとも146人は紹介事業者の支援を一切受けず、自力や公共職業安定所の紹介などで再就職していた。
 厚労省は「制度の趣旨にのっとり、適切な支出に努めたい」としている。 (C)時事通信社