医療・医薬・福祉

「ワキ汗・多汗症」疾患啓発プレスセミナー ~もう、汗らない!~ を開催

科研製薬株式会社
日本初の多汗症患者会「NPO法人多汗症サポートグループ」と座談会も実施 ~汗らず、治療にトライして自分らしさを取り戻そう~

科研製薬株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長 堀内裕之、以下「科研製薬」)は、今年4月、日本で初めて設立された多汗症の患者会「NPO法人多汗症サポートグループ」(理事長:黒澤希)と共同で、ワキ汗・多汗症の悩みや実態、最新治療について解説する「『ワキ汗・多汗症』疾患啓発プレスセミナー~もう、汗らない!~」を2022年6月7日(火)に開催しました。 当日は、これまで多くの多汗症患者を診てきた「池袋西口ふくろう皮膚科クリニック」院長の藤本智子先生に「ワキの多汗症」について解説いただいたほか、患者会メンバーの方にもご参加いただき、患者さんの立場から多汗症の悩みや病院治療について本音で語っていただく座談会も実施いたしました。以下に、同セミナーの概要をご紹介します。


■知っておきたい!ワキ汗の常識から「多汗症」治療の最前線まで、医師が解説


 本イベントでは、「池袋西口ふくろう皮膚科クリニック」院長の藤本智子先生にご登壇いただき、知っているようで知らない汗・ワキ汗の基礎知識をはじめ、多汗症患者さんの実態や最新治療法まで解説いただきました。

 日常生活に困るほどワキ汗が多量に発汗する疾患「ワキの多汗症(腋窩多汗症)」は、潜在患者が国内に約720万人(※1)いるとされており、他の皮膚疾患(皮膚炎・湿疹、乾癬、アトピー性皮膚炎等)と同等もしくはそれ以上にQOLを低下させ(※2)、学業・仕事にも影響を及ぼすことから、1ヵ月あたりの経済的損失は、3,120億円(※3)に上ると推計されています。藤本先生によると、科研製薬と実施した「ワキの多汗症意識・実態調査」(※4)では「ワキ汗が気になり始めた時期で一番多かったのが『中学生(21.9%)』、次いで『高校生(18.4%)』、『20~29歳(17.3%)』と思春期を迎え周囲のことが気になり始める中高生や新たなライフステージを迎える新社会人など、若い方に多い」ことが判明。


さらに、日常的に「洋服の汗ジミが気になる/洋服を選んでしまう」「異性と接するときに気になる」「つり革につかまるのをためらう」など日常生活に支障が出るだけでなく、『希望の職種・職業をあきらめた経験がある』が15人に1人(6.6%)にのぼっており、ワキの多汗症が人生に深刻な影響を及ぼす現状をお話しいただきました。また「医療機関の受診率は1割未満という結果が出ている一方で、医療機関で「治療したい」と回答した人は64.0%もおり、潜在的に治療したいと考えている人が多くいることが分かりました。最近は手軽な保険適用の塗り薬も出ており、治療の選択肢が広がってきていることをもっと多くの人に啓発していきたい」と多汗症治療の展望についてもお話しいただきました。




■日本初の多汗症患者会「NPO法人多汗症サポートグループ」黒澤理事長が登壇

 本セミナーを共催した多汗症患者会「NPO法人多汗症サポートグループ」代表理事の黒澤 希さんにもご登壇いただき、自身が患っている手・足の裏に汗が多く出る「掌蹠多汗症」の悩みをはじめ、今年4月に患者会を設立した経緯や活動内容についてお話いただきました。

 「掌蹠多汗症」に悩む黒澤さんは、7年ほど前に足裏の汗が原因で階段から滑り落ち、尾骨にヒビが入る大けがをされたというエピソードを披露。多汗症による不便やリスクを抱えながらも、様々な配慮や工夫を重ねて、着物モデルやナレーター、そして育児に奮闘する中で「若い人を中心に汗が多いために人との付き合いや人生そのものに積極的になれない人を応援したい」と考え、今年4月に「NPO法人多汗症サポートグループ」を設立されたと言います。
 今後は、疾患啓発活動としてHPやSNSで多汗症の情報を発信していくのはもちろん、多汗症解説動画のオンライン配信、小学生向けパンフレットの作成と配布活動の実施、患者さん同士が情報交換・交流ができる場を提供していきたいと話されました。またQOL向上を目指し、多汗症患者自身による商品開発にも注力しており、2022年度中には、受験時等に使用できるよう「手掌多汗症
用パット」の配布なども計画中とのお話もありました。

■患者が本音を語る!座談会「ワキ汗・多汗症の付き合い方と病院治療のこれから」

 本セミナーの最後には、ワキの多汗症患者代表として「NPO法人多汗症サポートグループ」理事の高部大問さんもお呼びし、藤本先生、代表理事 黒澤さんの3名で、医師や患者さんの立場から多汗症の悩みや病院治療の本音について語っていただく座談会も実施しました。

 高部さんは、小学生のころから頭部・ワキ・背中・腰回りの多汗症に悩まれており、ワキ汗については、ジャケットまで染み出ることも少なくないようです。日常生活に支障を感じた実体験を聞くと「本当に支障しかなくて大変な思いをしてきました。例えば、真冬にお蕎麦屋さんに行っても、温かいお蕎麦ではなく、ざる蕎麦しか選んだことがないんです。温かいものを食べるとすぐワキや上半身に汗をかいちゃうので悩みが尽きませんでした」と意外な悩みも。
 また、仕事への影響については、「職業選択と職種選択という2つは避けて通れない道でした。具体的に言うと、汗が滴り落ちたりとか、半袖の場合は袖から汗が出てきたりするので、飲食業・接客業はそもそも選択肢になかった、選べなかったというのはあります。」と赤裸々にこれまでの苦労を語りました。さらに座談会では、高部さん、黒澤さんに病院治療についても伺いました。


Q. 医療機関で受診する際に、何科に行けばよいか迷いませんでしたか?

■ 高部さん「病院に行こうと思った当時は、まだSNSなどなかった時代なので「とりあえず皮膚科なのかな?」という感じでした。やはり迷いました。」



■黒澤さん「私の場合は、40歳のころに別件で行った皮膚科の先生に、ついでに手のひらを見せたら『今まで見た中で一番ひどい。病院を紹介してあげる』と言われたんです。その時に初めて皮膚科で治療できるんだと知りました。」

■藤本先生「昔は汗の外来もなかったですし、汗について分からないことも多かったのですが、現在は治療のガイドラインもでき、治療法が確立されています。迷わず皮膚科に来ていただきたいです。


Q. 医療機関で受診する際に、“ためらい”はありましたか?

■高部さん「ためらいしかありませんでしたね。自分のレベルが病的なレベルのかどうかが、全く分からなかったんです。家族も同じように汗が多かったので、当たり前なのかなと思いきや、友人を見るとそうじゃないと。そうすると相場観もないので、これを疾患と言えるのかが分からず、ためらいました

■藤本先生「本当にためらいしかないと思います。男性は女性の倍くらい基礎発汗があるので、男性の方が汗が多いにも関わらず、病院に来るのはやはり女性が多いです。つまりそれだけ女性は困っているということですよね。病院側から汗の診療をしていると、積極的に発信があると“ためらい”は減るかもしれません。」

Q. どのようにすれば受診される方が増えると思いますか?

■高部さん「社会の理解や認知があれば話が早いと思うが、患者の人生はノンストップですので、治療に取り組まれている患者さんはいろいろな治療法を試されているはずなので、いろいろな選択肢があることを発信して欲しい。」

■黒澤さん「例えば友人や家族など身近な人に対しても自分の汗のことについては隠してしまう傾向にあるんですが、ぜひ思い切って話してほしいです。そうすれば、病院での治療について知っている人から情報が得られたりすることもあり、情報が広がっていくので、ぜひ話してほしいですね。」

■藤本先生「サイレント・ハンディキャップとして病院に辿り着いていない方もいるかと思いますが、今は時代が本当に変わってきています。もっと病院側も努力して、そういう患者さんをキャッチできるようにマインドチェンジしていきたいなと思っています。」

 座談会の最後は、ワキ汗や多汗症に悩む方々に向けてのメッセージをいただきました。高部さんは「多汗は多感」、黒澤さんは「1人じゃないよ」、藤本先生は「汗らず、自分らしさをとり戻す!!」とフリップで発表。

 藤本先生は、「汗を嫌わずに、やりたいこと、自分のキャリアを積む中で、自分の汗のコントロールをできるようになりそれを自信にして、汗らず自分自身で生きる道を選んでいただければと思います。」と語り、座談会を締めくくりました。






 今回のセミナーでは、ワキ汗や多汗症に悩んでいるにもかかわらず、医療機関に受診せず一人で悩まれている方が未だに多い現状がある一方で、多くの方が治療したいと思っていること、そして現在では、保険適用外の外用薬や局注療法(注射)、手術の他に、保険適用の塗り薬も出ており、治療の選択肢が広がってきていることなど解説いただきました。より多くの人に「ワキの多汗症」に関する正しい知識やその治療意義について知っていただき、悩む方が相談しやすく適切な治療を受けられる環境づくりが重要だと再認識するイベントとなりました。

<プレスセミナー概要>
名称: 「ワキ汗・多汗症」疾患啓発プレスセミナー ~もう、汗らない!~
開催日時:2022年6月7日(火)14:30~15:45
開催形式:会場開催およびオンライン配信
共催: 科研製薬株式会社、NPO法人多汗症サポートグループ
登壇者:池袋西口ふくろう皮膚科クリニック 院長 藤本智子先生
NPO法人多汗症サポートグループ 代表理事 黒澤希さん
NPO法人多汗症サポートグループ 理事 高部大問さん

<登壇者プロフィール>


池袋西口ふくろう皮膚科クリニック 院長 藤本智子先生
東京医科歯科大学医学部附属病院や東京都立大塚病院などで多様な皮膚科疾患の診療、大学病院の発汗診療などでも長年中心的な役割を担ってきた。2017年に池袋西口ふくろう皮膚科クリニックを設立し、日夜多くの多汗症患者の診療を行っている。


NPO法人多汗症サポートグループ 代表理事 黒澤希さん
東京都在住48歳。着物モデル、ナレーターを経て2022年4月に「NPO法人多汗症サポートグループ」(https://npo-hsg.org/)を設立。多汗症の疾患啓発や患者同士の交流、また多汗症状がある人にも過ごしやすい社会となるよう働きかけていくことなどを目的に活動。幼いころから多汗症患者として生活をしてきた経験や汗が原因で骨にヒビが入ってしまった失敗談
          まで、自身の様々な体験談を発信している。



NPO法人多汗症サポートグループ 理事 高部大問さん
東京都在住35歳、大学事務職員。多汗症の対処法について、飲み薬や塗り薬の様々なパターンを試行して改善策を実現し患者会を開催している。NHK Eテレ チョイス@病気になったとき「多過ぎる汗の悩み」(2020年7月25日放送)出演。

■腋窩多汗症(ワキ汗)の 疾患啓発プロジェクト「相談しませんか。”ワキ汗”のコト」「#ワキコト」
腋窩多汗症(ワキ汗)で悩む方が自分らしく安心して生活できる社会をつくるために、科研製薬は疾患啓発プロジェクト「相談しませんか。”ワキ汗”のコト」を進めています。
具体的には腋窩多汗症(ワキ汗)について広く知られ、悩む方が相談しやすく適切な治療を受けられる環境を目指します。ワキ汗の情報・サポートサイト「ワキ汗治療ナビ」による病院検索及び科研製薬公式YouTubeチャンネルの開設、そして今回の患者意識調査もそのプロジェクトの一環です。
科研製薬は、ワキ汗に関する新たな情報を提供することで、より多くの患者さんのクオリティ・オブ・ライフの向上に貢献してまいります。




<ワキ汗治療ナビ QRコード>


※1 Fujimoto T, et al., J Dermatol. 2013; 40: 886–90.
※2 Hamm H, et al., Dermatology 2006; 212: 343-353.
※3 Murota H, et al., J Dermatol. 2021; 48:1482-1490.
※4 藤本 智子ほか: 腋窩多汗症の患者意識調査:インターネットアンケート調査608人の結果報告. 日臨皮会誌 2022; 39(3): 431-439.
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