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心不全の状態を評価する音声バイオマーカーを共同研究開発

PST
~ 外来や自宅でも簡単に心不全モニタリングが可能に ~

 PST株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:大塚 寛、以下「PST」)は、横浜市立大学附属市民総合医療センター(以下「市大センター病院」)心臓血管センター内科の岡田 興造 医師および横浜市立大学附属病院次世代臨床研究センター(以下「Y-NEXT」)戦略相談室の小林 雄祐 医師と共同で、ヒトの音声を解析することで心不全の状態を評価することが可能な心不全特異的音声バイオマーカー(※1)の研究開発に取り組み、新たな心不全指標として実用化の目処が立ったため、本技術の医療機器化へ向けた共同研究開発をさらに進めていくことで合意いたしました。





1.背景・目的

 心臓の機能が低下した結果生じる心不全は、循環器系疾患の死因第1位となっており、本邦の患者数は120万人を越えています。その再入院率は年間35%と高く、平均入院期間は14~28日、平均入院費用120万円と、患者負担が非常に大きい心疾患です。心不全は増悪を来しても早期介入できれば再入院や進行を防ぎうることが報告されています。しかし、その有効な病態モニタリング手法は確立されていないのが現状です。

 そのような社会的課題に対して、市大センター病院 心臓血管センターの岡田 医師は、日常臨床において患者様の声の変調などから心不全の重症度を判断する臨床的な“感覚”が、一般的な検査の解釈を補い、時に凌駕するという経験から、その経験豊富な医師の“感覚”をテクノロジー化し、定量的で汎用性の高い新たな心不全指標として応用することを想起しました。それについてY-NEXTの小林 医師が産学連携を図り、音声病態解析技術のリーディングカンパニーであるPSTと岡田 医師による本技術の具現化へ向けた共同研究が開始に至りました。また、本共同研究はイノベーション創出の推進機関である「横浜未来機構」を通じ、さらなる企業間連携や研究の深化を図っています。

 本共同研究は、ヒトの声から心不全の状態を定量評価する音声バイオマーカーの開発を目的として、PSTおよび岡田 医師を中心とした市大センター病院 心臓血管センターの研究チームでデータ収集および解析を進めてきました。その結果、本音声バイオマーカーの実用化の目処が立ち、特許の共同出願を完了いたしました。今後、PSTは医療機器化へ向けて、岡田 医師を中心とする研究チームと共同研究開発をさらに進めてまいります。


2.本分析技術の概要

 今回、PSTと心臓血管センターで共同開発中の音声バイオマーカーは、患者様に少し声を出していただくだけで、心不全の程度を定量評価することを可能とするものです。これが可能となった理由としては、心不全の症状には肺や気道のむくみ(うっ血)や倦怠感など音声に影響を与えるものが多いことがあり、音声解析により心不全特異的な音声症状の数値化を可能とします。これは、様々なシステムやアプリ、ハードウェアへの実装が可能となり、例えば、アプリを通じた患者のセルフモニタリングやクリニックでの心不全の定量評価、災害時や感染症流行期の通院困難な状況での心不全管理等での活用が可能です。今後、本音声バイオマーカーのアルゴリズムや判別精度について、岡田 医師をはじめとする研究チームが国内外の学会や学会誌で発表を行う予定となっています。


3.今後の展開

 PSTでは、本技術について、市大センター病院の岡田 医師、Y-NEXTの小林 医師と共に、本技術を実装したアプリの開発および医療機器化へ向けた共同研究開発を行い、これにより心不全を有する患者様の再入院を減少させたり、これまで臨床的に情報が乏しい在宅での心不全の経過を明らかにしたりすることで、社会課題の解決や医学の発展に寄与することを目指します。また、PSTが構築している音声バイオマーカープラットフォーム“VOISFIA(R)(ボイスフィア)”(※2)への実装を進めてまいります。


※1 音声バイオマーカー:ヒトの音声データから抽出される、ある疾患の有無や進行状態を示す目安となる生体指標。デジタル情報である音声データから人工知能(AI)等により開発されたアルゴリズムを用いて、病態特異的な音声症状の変化を数値化する。

※2 VOISFIA(R)(ボイスフィア):PSTが構築する、様々な音声バイオマーカーを提供するオンラインプラットフォーム。“VOISFIA(R)”を通じて、多様なシチュエーションや製品上で音声バイオマーカーを利用することができ、1つの音声から異なる病態のモニタリングやスクリーニングが可能となる。


【PST株式会社について】
社名:PST株式会社

所在地:〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町2番地 産業貿易センタービル905号室

設立:2012年2月14日

代表者:代表取締役 大塚 寛

事業内容:音声による未病分析技術MIMOSYS(R)の研究開発および販売、音声による病態分析技術VOISFIA(R)の研究開発および販売、レジリエンス関連製品の研究開発、等

URL:https://medical-pst.com/


【横浜市立大学附属市民総合医療センターについて】

URL:https://www.yokohama-cu.ac.jp/urahp/


【横浜市立大学附属病院次世代臨床研究センターについて】

URL:https://www-user.yokohama-cu.ac.jp/~ynext/

以上
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