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イエメン:南西部タイズで4日間の激戦 49人が負傷、2人死亡

国境なき医師団
イエメン南西部の都市タイズで、3月21日から4日間にわたる激戦があり、国境なき医師団(MSF)の支援する病院だけでも51人の負傷者を受け入れた。うち2人は搬送時にすでに死亡していた。この戦闘によって少なくとも1ヵ所の公立病院が閉鎖となった。MSFは紛争当事者に対し、多くの市民が暮らす都市部での戦闘は、民間人に大きな被害を与えるとともに、負傷者が医療施設を受診すること自体を難しくしていると訴えている。


タイズ県モカにあるMSFの外科病院(2018年12月撮影) (C) Agnes Varraine-Leca MSF
正確な負傷者の数はつかめず

MSFの活動責任者、カロリーヌ・ドゥカルムは、「負傷者は前線に挟まれて身動きが取れず、市内外の病院に行くこともかないません。市内3ヵ所にあるMSFの支援先病院が4日間で受け入れた患者は負傷者49人と、すでに亡くなっていた方2人でしたが、実際のところ、救急処置が必要な負傷者が何人いるのか分からない状況です」と話す。

タイズ市内では1ヵ所の公立病院が戦闘によって閉鎖を余儀なくされ、戦闘で破壊された病院があるとの報告もある。これで負傷者が受診できる病院はさらに少なくなった。

MSFの現地医療チームによると、支援する別の公立病院では、重傷者が無理やり手術室の外に連れ出され処置が中断されるという、受け入れ難い事態が起きている。

「患者たちは、戦闘と道路封鎖のため、病院に来たくても来られないと言います。また、病院自体が攻撃されるかもしれないと恐れています。こうした不安から、人びとは、患者である親戚らを病院から連れ出し、医療スタッフの中にも、安全面への不安から、仕事を辞めてしまったスタッフもいます。医療機関保護のニーズは高まる一方です」

爆弾で2歳の男の子も負傷

戦闘が始まった初日には、前線の反対側にあるフーバン地区にあるMSF外傷治療センターで2歳の男児を受け入れた。爆弾が旧市街の自宅近くに着弾した際、散弾で顔を負傷したという。男児の家族は、3時間ほど車を飛ばして前線を横切り、銃弾の飛びかう中で、この病院まで来なければならなかった。

MSFは全ての紛争当事者に対し今再び、民間人保護の徹底と、全ての傷病者が医療機関を受診可能にすること、全地域における人道援助団体の自由な活動と医療物資の供給、および医療スタッフと医療機関の保護を求めている。

MSFは現在、イエメン国内12県で、計13ヵ所の病院・診療所で活動し、20ヵ所余りの医療機関を支援している。だがここ1年の間に、繰り返し医療スタッフと医療施設が攻撃の対象となり、MSFは複数の場所で活動の中止を余儀なくされている。イエメンでは、現在の紛争が始まった2015年3月以来、約12万人の紛争による負傷者がMSF関連の病院で治療を受けた。
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