医療・医薬・福祉

不織布マスクに深紫外線LEDを照射し、粒子捕集性能の劣化は認められないことを実証(むしろ除去率は高まることを実証)

ナイトライド・セミコンダクター株式会社
アルコール、UVライトによる消毒は、不織布マスクに大きなダメージを与えますが、深紫外線LEDをマスクに照射した場合、不織布マスクの粒子捕集性能にほとんどダメージを与えないことを実証しました。

弊社は、4/15報告の通り、仙台医療センターに於いて、UV殺菌器LEDPURE SM1を使用し、10分未満での229Eコロナウイルスを不活化することを実証済ですが、不織布マスクへの深紫外線LED照射に於ける、不織布マスクの粒子捕集性能劣化に関して多くのお問い合わせを頂きましたので、実証を行いました。


使用機材及びマスク
ナイトライド・セミコンダクター株式会社製 UV殺菌器 LEDPURE SM1
UVランプ式消毒装置
3M製N95マスク
不織布サージカルマスク
検証機関
株式会社メディエアジャパン 代表取締役 阪田 総一郎
実施場所
独立行政法人国立病院機構仙台医療センター ウイルスセンター(BSL2)
検証方法
ウイルスセンターに於いて、室温20℃相対湿度30%に設定した環境試験室の25m3の安全密閉チャンバー内で、鶏卵しょう尿液ならびにしょう尿膜腔中で増殖させたインフルエンザウイルスをネブライザーで噴霧し、一定時間後空気をサンプリングして回収する実験系を使用。
今回は、その回収系の最後の部分に調査対象のマスク素材を置き、それを通過してくる空中浮遊粒子の中の活性インフルエンザウイルスの量をプラーク法で測定、あるいは通過してくる空中浮遊粒子の物理的粒子の粒子径ごとの濃度をレーザー粒子測定装置で測定するやり方で、マスク素材の評価を実施しました。
日経メディカル誌4/24実証結果
N95マスクは、アルコール消毒による性能劣化が大きく、続いてサージカルマスクのアルコール消毒の順で性能劣化が大きい。一方UVランプ式消毒装置の照射では、アルコール消毒より性能劣化は少ないものの、サージカルマスクの方がN95マスクよりも性能劣化が大きかった。


今回の実証結果
波長275nmの深紫外線LED照射では、N95マスク、サージカルマスクのいずれにおいても、40分間の照射では捕集率が照射前(Control)と比較して、ほぼ同じ。N95マスクは200分間の照射後に於いても99.959%と粒子捕集性能の劣化がほぼ認められないことを確認しました。(下表参照、サージカルマスクの40分後は値が上昇(誤差の範囲内)、200分後の値は、本日は未計測、近日中にアップデート)
LEDPURE SM1で深紫外線LED照射


粒子捕集率計測値
【5/7補足説明追加】
 サージカルマスクに深紫外線LEDを200分照射した後の計測データを追加しました。
 速報では、「劣化は認められない」としましたが、今回の結果は、除去率が減少するどころか、N95及びサージ
 カルマスクのどちらに於いても、透過率が減少し、除去率が上昇する傾向を確認しました。

 理由としては、UVランプ照射は、不織布の静電気等の分子間力を弱めるのに対して、深紫外線LEDは、静電気
 等の分子間力を活性化し、高める効果があるのではないかと推測します。下記計測データでは、N95マスクに於
 いても照射時間が長くなるにつれて透過率は下がり、除去率が上昇している傾向を確認できます。
サージカルマスクデータ追加

考察
 理由として、アルコールは、特にN95マスクに於いて不織布の繊維同士のプレス結合を著しく弱めるため、繊維同士の間隔を一定に保つことができなくなり、フィルター機能が大きく低下する。また、UVライトは、260nm付近の紫外線が不織布の静電気等の分子間力を弱めるために、粒子捕集メカニズムが低下すると推測される。一方で、深紫外線LEDの照射は、光出力で比較すると、10cmの照射距離に於ける20WのUVランプの照度0.000026W/cm2に対し、LEDPURE SM1搭載の深紫外線LEDの照度0.0000013W/cm2なので、UVランプの20分の1に相当する。
 スタンフォード大学の研究チームの報告(https://news.stanford.edu/2020/04/01/researchers-show-how-to-decontaminate-reuse-n95-masks/)では、紫外線の光エネルギーが120J(ジュール=照度×時間)に達するとマスクがダメージを受けるとしていますが、LEDPURE SM1の光エネルギーが120Jに達するためには、9230万秒=2万5640時間=1069日、つまり約3年となり、不織布のマスクの寿命を遥かに上回ります。
 深紫外線LEDが少ない光エネルギーで、高い不活化効果を持つのは、光の指向性及びスペクトルによる有効紫外線量が影響していると推測できます。UVランプは、光が蛍光管ランプの全方向に照射され、また、他の波長の光も含まれ、更に大きな発熱を伴いますが、深紫外線LEDの光は、照射角120度内に照射され、単一スペクトルなので、ウイルス内のRNA塩基に効率的に吸収されるだけでなく、発熱量が少ないので、不織布へのダメージが少ないことが原因と推測されます。(RNA塩基が破壊されることで新たにたんぱく質を合成できなくなるとされている)
まとめ
今回の検証は、相変わらず物資が不足する医療現場、職場、家庭に於いて、デマ情報、誤った理解による悲劇を減らすことができればという切実な思いで実施致しました。深紫外線LEDでマスクを不活化すれば、感染防止が保証される訳ではありませんが、少なくとも、他の方式との比較に於いて、有利であることは実証できたのではないかと自負します。医療現場の最前線で奮闘される皆様に、少しでも参考になれば幸いと存じます。
補足:紫外線は陰になっている個所の不活化はできません。マスクのひだは伸ばして照射して下さい。

ナイトライド・セミコンダクター株式会社
UV殺菌器LEDPURE SM1は、弊社LEDPURE専用サイト及びアマゾンショップにて販売中
販売価格13000円(税別)
https://www.ledpure.jp/

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