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重度訪問介護、1都6県の利用格差が最大18倍。

株式会社土屋
利用者”ゼロ”の市区町村は、約3割。土屋総合研究所が「重度訪問介護の地域格差」に関する調査結果を発表。

障害者介護を中心とした福祉の現場から人の「活きる」を考える土屋総合研究所(所長:吉田政弘)は、関東(1都6県)の全316自治体に対して「重度訪問介護の地域格差に関する実態調査」を実施しました。




※重度訪問介護とは
重度の肢体不自由または重度の知的・精神障害があり常に介護を必要とする方に対して、ホームヘルパーが自宅を訪問し、入浴、排せつ、食事などの介護、調理、家事など、生活全般にわたる援助や外出時における移動中の介護を総合的に行い、地域生活を支援するもの。(先天性の脳性まひ等、脳梗塞などの後発の脳血管性障害、事故等による脊髄頸椎損傷や遷延性意識障害、そしてALSや筋ジストロフィー、パーキンソンなどの神経筋難病疾患、知的障害者の方など)

・障害福祉サービスについて(厚生労働省 )
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/service/naiyou.html

■調査背景
現在、全世界では、障害のある方の施設から地域生活への移行を目指していますが、私たちが国内で重度障害のある方の地域生活を支援する「重度訪問介護」事業を全国に展開する中で、地域によってはそもそもサービスを受けられないなどの地域格差がある現状を目の当たりにしてきました。

一方で、サービス提供可能事業者や利用者に関するデータが不足しているため、問題が可視化されず、社会全体で解決に向けた議論が進まない状態にあります。また、国全体では急速な高齢化に伴い、高齢の親が障害のある子のケアを行う老障介護の増加など、本人の自立生活に加えて、家族の負担が増加してしまうことも考えられます。

そこで、今回の調査では、地域格差の現状調査やサービスの普及を目的として、関東の各自治体における重度訪問介護の利用人数や支給時間、サービス提供が可能な登録事業者数などの調査を実際に可能な限りヒアリングしながら行い、取得できない部分に関してはホームページ上で公表されている福祉計画等のデータを用いて、地域格差の実態を調べました。

各自治体による利用環境の格差はありますが、もちろん自治体だけに問題があるわけではなく、事業者側の実情や課題、人材不足等の実態もあると捉え、社会全体で議論を深めながら問題解決に貢献することができればと考えています。

■調査結果の要約
1.利用人数の地域格差:
全体のうち「利用者がいない」市区町村は、約3割(31.1%)。「人口あたりの重度訪問介護利用率(重度訪問介護利用者数÷都道府県人口)」が最も高い東京都(0.025%)と最も低い栃木県(0.001%)の差は※18.6倍に。

2.支給時間の地域格差:
「一人当たりの支給時間/月」が「50時間未満」の市区町村が4割以上(43.3%)。「一人当たりの支給時間/月」が最も高い「東京都」と最も低い「茨城県」の格差は、平均値で2.3倍、中央値で8.8倍に。

3.登録事業者数の地域格差:
全体のうち「利用者数よりも登録事業者数の方が多い」市区町村が76.1%ある一方で、登録事業者数が多い地域ほど、その地域の利用者数が多いか(≒利用環境が良いか)という分析では、そうは言い切れない結果となった。(相関性は見られなかった。)


■調査結果の概要
1.利用人数の地域格差:
全体のうち「利用者がいない」市区町村は、約3割(31.1%)。「人口あたりの重度訪問介護利用率(重度訪問介護利用者数÷都道府県人口)」が最も高い東京都(0.025%)と最も低い栃木県(0.001%)の差は※18.6倍に。



全体のうち重度訪問介護の「利用者がいない」市区町は約3割(31.1%)で79市区町村あったことがわかりました。また、最も「利用者がいない」市区町村の割合が多かったのは「栃木県(65.2%)」で約35%の市区町村でしか重度訪問介護サービスが利用されていないのに対し、埼玉県、東京都、神奈川県では約8割の市区町村で重度訪問介護サービスが利用されている実態が明らかになりました。




また、「人口あたりの重度訪問介護利用率(重度訪問介護利用者数÷都道府県人口)」が最も高かったのは「東京都(0.025%)」で、最も低かったのは「栃木県(0.001%)」となり、その格差は※18.6倍となりました。
※計算対象の小数点第4以下を四捨五入

2.支給時間の地域格差:
「一人当たりの支給時間/月」が「50時間未満」の市区町村が4割以上(43.3%)。「一人当たりの支給時間/月」が最も高い「東京都」と最も低い「茨城県」の格差は、平均値で2.3倍、中央値で8.8倍に。



全体における重度訪問介護の「一人当たりの支給時間/月」の平均値は、6.8日分に相当する162時間であることがわかりました。「一人当たりの支給時間/月」の平均値が最も多かったのは「東京都(229.3時間=9.6日)」で、最も少なかったのが「茨城県(101.4時間=4.2日)」となり、その格差は2.3倍となりました。
また、全体における「一人当たりの支給時間/月」の中央値は122.8時間(5.1日)で、最も高い「東京都(250.3時間=10.4日)」と最も低い「茨城県(28.4時間=1.2日)」の格差は8.8倍まで広がりました。



さらに、全体のうち「一人当たりの支給時間/月」が「50時間未満」の市区町村の割合が43.3%となっており、68.8%が「200時間未満」であることが明らかとなりました。

3.登録事業者数の地域格差:
全体のうち「利用者数よりも登録事業者数の方が多い」市区町が76.1%ある一方で、登録事業者数が多い地域ほど、その地域の利用者数が多いか(≒利用環境が良いか)という分析では、そうは言い切れない結果となった。(相関性は見られなかった。)



重度訪問介護の「利用者数よりも登録事業者数の方が多い」市区町は、全体で76.1%あることがわかりました。また、その割合が最も高かったのは「栃木県(100%)」で、最も少なかったのが「東京都(55.0%)」となりました。



続いて、具体的な「実利用者一人あたりの登録事業者数」については、全体では1.2事業者となっていますが、「栃木県(11.8事業者)」が圧倒的に多く、第2位が「群馬県(3.9事業者)」、第3位が「神奈川県(2.3事業者)」となりました。また、「東京都」については「実利用者一人あたりの登録事業者数」が0.7事業者となっており、登録事業者が不足している現状が明らかになりました。

一方で、栃木県は今回の調査対象結果の中で「人口あたりの重度訪問介護利用率」が最も少なく、かつ「一人当たりの利用時間/月」が下から2番目であることから、重度訪問介護の「登録事業者数と利用環境の間に相関性が見られない」結果となり、事業者としての登録はされているもののサービス提供を行っていない事業者が多いと推測される結果となりました。

■関係者コメント
◎土屋総合研究所 所長 吉田政弘


今回の調査は可能な限り自治体にヒアリングを行い、最新の公表数値等から分析を行いました。データ収集については自治体が公表している「障害福祉計画」等における集計方法の違いや定義の違い等により比較可能なデータの収集がとても困難でしたが、可能な限り数値の性質を統一し、異常値については除外する形で分析を行っています。

今回の調査はあくまでも「地域格差」の実態を調査することに主眼を置いており、今回取得することができたデータからでも、この「地域格差」については十分説得力のある結果が導かれたと考えています。
今後もこの分野におけるデータを可能な限り収集・分析し、還元していきたいと思います。

■調査概要
・調査実施期間:2022年8月12日~10月3日
・調査対象:関東地区の全ての市町村(1都6県:316市町村)
・有効回答数:項目によるため詳細は各グラフを参照
・調査方法:電話調査及び各自治体の公式発表データから収集・分析

※調査方法に関する補足
・原則として令和3年度のデータを使用しておりますが、電話調査にて収集が不可能だった場合のみ、各自治体の公式発表データから令和元年~令和2年のデータを収集しています。
・上記の調査段階を経てもなおデータが揃わなかった場合に「無回答」としています。
・必ずしも同年度のデータではありませんが、課題の全体像を掴んでいただければ幸いです

■株式会社土屋とは
日本最大級の重度訪問介護事業所「ホームケア土屋」を運営。 住み慣れたご自宅や地域で自分らしく生き、暮らすことができるよう、現在北海道から沖縄まで、42都道府県にて、訪問介護、訪問看護、ならびに資格研修事業を展開し、主に在宅生活される障害をお持ちの方々、ご高齢の方々、約750名のクライアントの皆様の在宅生活を24時間365 日サポートしています。

・会社名 :株式会社土屋
・所在地 :岡山県井原市井原町192-2 久安セントラルビル2F
・代表取締役:高浜 敏之
・HP :https://tcy.co.jp/
・従業員数 :2112名
・設立 :2020年8月
・事業内容 :
障害福祉サービス事業及び地域生活支援事業、
介護保険法に基づく居宅サービス事業、
講演会及び講習会等の企画・開催及び運営事業、研修事業、訪問看護事業

土屋総合研究所
https://tcy-ri.com/

【本件に関するお問い合わせ先】
PR:TEL:080-2988-0468 MAIL:akio.kusuhashi@ako-inc.com 担当 楠橋(くすはし)
研究関係者からのお問い合わせ:MAIL:souken@care-tsuchiya.com 担当 吉田
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