美容・健康

唾液から免疫状態を15分で簡単に可視化する測定システムを開発

株式会社イムノセンス
~個人に適した体調管理の支援を目指す~

NECソリューションイノベータ株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役 執行役員社長 石井 力、以下、NECソリューションイノベータ)と株式会社イムノセンス(本社:大阪府大阪市中央区、代表取締役社長 杉原 宏和、以下、イムノセンス)は、手のひらサイズのセンサとポータブル測定器を組みあわせ、唾液から免疫状態を15分程度で簡単に可視化する測定システムを新たに開発しました。


本システムは、少量の唾液から、唾液中の粘膜免疫(注1)の指標であり、免疫状態と関連があるとされている分泌型免疫グロブリンA(以下、sIgA(注2))の濃度を測定するもので、sIgAに結合する人工核酸アプタマー(注3)を用いたセンサを使用しています。これにより、大型分析装置による解析が必要なくなり、お金も時間もかかり測定が困


難だったsIgAの測定を、場所を選ばず簡単に行うことができるようになります。測定結果は、スマートフォン向け専用アプリで免疫状態として可視化し、継続して測定することで、免疫状態の推移や変化を把握することができます。


ポータブル測定器による sIgA濃度測定の様子
スマートフォン向け専用アプリ 画面イメージ


唾液中のsIgAに結合する人工核酸アプタマーを活用したセンサ (検査ごとに使い切りタイプ)
ポータブル測定器 ((W)幅3cm× (D)奥行5.5cm× (H)高さ3cm)

今後NECソリューションイノベータは、2023年度中の実用化に向け、sIgAの測定データに基づいて、個人に適した体調管理を支援するサービス開発に取り組んでいきます。そして、多くの人々が本システムを用いて継続的にsIgAを測定することで、客観的なデータに基づいて自身の体調を把握し、一人ひとりに適したより効果的な体調管理を行うことができる社会の実現を目指します。


【背景】
近年、新型コロナウイルス感染症によるパンデミックの影響を受け、個人のヘルスケアに対する意識が高まっています。昨年、NECグループのフォーネスライフ株式会社が行った調査結果では、94.5%の回答者がコロナ禍を受けて「健康意識が高まった」と回答しました(注5)。ヘルスケアへの取り組みの一つとして一人ひとりの免疫力向上が重要ですが、自身の免疫状態を客観的に把握することが難しいため、サプリメントや保健機能食品の摂取、エクササイズといった様々な体調管理方法から、免疫状態に合わせた最適な体調管理の選択ができないという課題があります。

NECソリューションイノベータでは、2014年よりバイオマーカー(注6)に結合する人工核酸アプタマーの研究開発を行っています。またイムノセンスでは、電気化学免疫測定法(Gold Linked Electrochemical Immuno Assay、以下、GLEIA)技術(注7)をベースに「いつでも・だれでも・どこでも医療グレードの迅速検査」を享受できる世界の実現を目指し、簡易検査を開発しています。

今回両社は、人々の体調管理における課題に対して、人々が最適な体調管理を行うための免疫状態の可視化を目指し、2021年より人工核酸アプタマーを用いた簡易定量測定技術の共同研究を進めてきました。


【本システムの概要】
本システムは、センサに少量の唾液と緩衝液(注8)を混ぜた唾液サンプルを滴下し、センサを測定器に装着すると、15分程度で唾液中に含まれるsIgA濃度を測定することができます。使用するセンサは使い切りタイプのため、センサを交換すれば保有するポータブル測定器で繰り返し測定することができます。sIgA濃度の測定結果は、測定システムに接続したスマートフォンから専用アプリを通じて可視化します。具体的には、継続して行ったsIgA濃度の測定結果を、免疫状態の推移として折れ線グラフで表示します。これにより、自身の免疫状態の変化を捉えることで、免疫状態に合わせた体調管理を選択することを支援します。また測定中に、体調に関する簡単なアンケートにアプリから回答することで、「風邪の症状」や「疲労感」などの体調も記録することができます。

測定から可視化までのイメージ
将来的には、測定ターゲットに合わせた人工核酸アプタマーを用意することで、ストレスなど他の体調変化に関する項目に対してバイオマーカー測定への応用を予定しており、様々な検査の提供に向け、開発を拡大していきます。

なお、本システムは、「第一回日本唾液ケア研究会学術集会」(会期:11/27(日)、会場:神奈川県歯科保健総合センター(神奈川県横浜市))に参考出展する予定です。

NECソリューションイノベータとイムノセンスは、2023年度中の実用化に向けた検証を進めるとともに、両社の技術を活用して新たな社会価値を創造し、人々が自身で健康を維持できる社会の実現を目指していきます。

以上


(注1) 目や鼻、喉、腸などの粘膜組織から分泌される粘液に含まれ、病原体などを中和して感染から身を守る機能。
(注2) sIgA(secretory immunoglobulin A)は抗体の一種であり、粘液に含まれる二量体IgAを指し、分泌型IgAとも呼ばれる。目や鼻、喉、腸などの粘膜組織から分泌され、病原体などを中和して感染から身を守る。
(注3) アプタマーとは、特定の物質と特異的に結合する核酸分子のことで、同様の性質を持つ抗体に比べ、安価に合成できる、安定性が高いなどの利点がある。化学修飾を導入したものが人工核酸アプタマーであり、塩基部位を修飾した人工核酸は、天然核酸に比べて強い結合力を持つアプタマーが取得できる。
本アプタマーは2014年~2017年に「研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)」において、群馬大学とNECソリューションイノベータで共同開発しました。
(注4) 唾液と緩衝液を混ぜたもの。
(注5)フォーネスライフ株式会社 プレスリリース
長引くコロナ禍9割超が「健康意識が高まった」 うち2割が「将来の疾病リスクがわかるサービスを利用したい」と回答  https://foneslife.com/news/20211109-2/
(注6)ある疾患の有無や進行状態を示す目安となる生理学的指標
(注7) Gold-Linked Electrochemical Immunoassay(金結合電気化学免疫測定法)の略。イムノセンス創業者でもある国立大学法人大阪大学産業科学研究所特任教授 民谷栄一氏によって開発された免疫測定法。サンドイッチ免疫測定において抗体標識に金ナノ粒子を用い、その量を電極とポテンショスタットで電気化学的に定量することで、簡便なシステム構成で高い検出感度を実現することが可能。
(注8) 緩衝液とは、酸あるいはアルカリを加えたときに、pHの変化を和らげる作用(緩衝作用)を有する溶液のこと。


【参考】NECソリューションイノベータ株式会社の概要
会社名:NECソリューションイノベータ株式会社
設立年月日:1975年9月9日  ※ 2014年4月1日 NECソリューションイノベータ発足
本社:東京都江東区新木場一丁目18番7号
代表者:代表取締役 執行役員社長 石井 力
従業員数:12,565名(2022年3月31日 現在)
資本金:8,668百万円
事業内容:システムインテグレーション事業、サービス事業、基盤ソフトウェア開発事業、機器販売
URL:https://www.nec-solutioninnovators.co.jp/

【参考】株式会社イムノセンスの概要
会社名:株式会社イムノセンス
設立年月日:2018年1月25日
本社:大阪府大阪市中央区備後町四丁目1番3号
事業所:大阪府吹田市山田丘2-1 大阪大学フォトニクスセンター319号
代表者:代表取締役 杉原 宏和
資本金:5,000万円
事業内容:バイオ分析機器の開発・販売、医療データの解析・解析データを活用した事業の展開、医療分野に関するコンサルタントサービスの提供
URL:https://immunosens.com/

※記載されている会社名および製品名は、各社の商標または登録商標です。
※本システムは、NECソリューションイノベータ株式会社および株式会社イムノセンスの特許出願済の技術を採用しています。


<本件に関するお客様からのお問い合わせ先>
NECソリューションイノベータ株式会社 イノベーション推進本部
電話:(03)5534-2746
E-Mail:bio-contact@nes.jp.nec.com

株式会社イムノセンス
電話:(06)6115-6224
E-Mail:イムノセンスHP お問い合わせ(https://immunosens.com/contact)からお願いします。


<本件に関する報道関係からのお問い合わせ先>
NEC コーポレートコミュニケーション部 野本
電話:080-1378-6573
E-Mail:press@news.jp.nec.com

株式会社イムノセンス
電話:(06)6115-6224
E-Mail:イムノセンスHP お問い合わせ(https://immunosens.com/contact)からお願いします。
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