美容・健康

機械学習を用いることで腸内環境情報からビフィズス菌による便通改善効果を得られる人の予測に成功

株式会社メタジェン
~オーダーメイドヘルスケアへ向けて~

株式会社メタジェン(本社:山形県鶴岡市、代表取締役社長CEO・CGDO:福田真嗣、 以下「当社」)は、森下仁丹株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:森下雄司)を含む研究グループと共同研究を行い、「メタボロゲノミクス(R) 」を用いて、「生きたビフィズス菌を摂取することにより、便通が改善する人」の腸内環境の特徴を明らかにしました。また、機械学習を用いて腸内環境の特徴からビフィズス菌摂取により便通が改善する人を予測できることを明らかにしました。その研究成果が科学雑誌「Computational and Structural Biotechnology Journal」に2022年10月25日付で掲載されました。





<研究の背景>
精神的ストレスや生活環境の変化、過度なダイエットなどにより引き起こされる便秘は非常に多くの人が悩まされている症状の一つです。近年ではヨーグルトなどの発酵食品やビフィズス菌などのプロバイオティクスの摂取により便通を改善できることが報告されています。


特に、Bifidobacterium longumなどのプロバイオティクスの摂取による便通改善について、そのメカニズムを明らかにする研究が続けられてきましたが、その効果は個々人の腸内環境に依存することもわかってきました。本研究ではビフィズス菌の摂取による便通改善の評価を行うとともに、機械学習を用いて腸内環境情報を元に便通改善が見込める人の予測が可能かどうかを検討しました。


<研究成果の概要>
便秘傾向者を主とした成人 24 名に、2 週間にわたってビフィズス菌粉末を内包した耐酸性シームレスカプセル(以下ビフィズス菌と記載)あるいはおなじ耐酸性シームレスカプセルにデンプン を内包したプラセボを摂取してもらい、便通の評価および腸内細菌叢・腸内代謝物質の解析を行 いました。主な結果は以下の 4 つです。

ビフィズス菌を摂取した被験者は、プラセボ群と比較して摂取2週間後の排便回数が有意に増加しました。







ビフィズス菌を摂取した人の内、顕著に排便間隔が改善された人がいました。それらの被験者をビフィズス菌摂取により便通が改善される「レスポンダー」と定義しました。






機械学習を用いて、ビフィズス菌摂取前の腸内環境からレスポンダーを予測することに成功しました。レスポンダーの腸内では Eubacterium 属菌の一種が多いこと、Dorea 属細菌が少ないなど、複数の腸内細菌の特徴が認められました。







レスポンダーの腸内では、ビフィズス菌摂取によりプロピオン酸および酪酸の増加量が大きい傾向があることが明らかとなりました。





<研究の意義と今後の展開>

本研究では、機械学習を用いてビフィズス菌を摂取する前にその効果が期待される被験者を予測することができました。今回のようなプロバイオティクスのみならず、医薬品の効能にも個人差があることが最近の研究でわかってきました。本研究を発展させることで、個々人の腸内環境情報を元に食品の効果があるかどうかを事前に判断することが可能となり、オーダーメイドヘルスケアにつながることが期待されます。

今後も当社は、腸内環境の層別化に着目した研究開発を推進し、個々人の腸内環境を考慮した健康維持・疾病予防に関する製品・サービスの開発を促進することで病気ゼロを実現すべく、更に邁進してまいります。


<文献情報>
論文タイトル:
Integrated gut microbiome and metabolome analyses identified fecal biomarkers for bowel movement regulation by Bifidobacterium longum BB536 supplementation: A RCT.

著者:
Yuya Nakamura[1,2], Shinya Suzuki[2,3], Shinnosuke Murakami[1,4], Yuichiro Nishimoto[1], Koichi Higashi[5], Naoki Watarai[2], Junpei Umetsu[2], Chiharu Ishii[4], Yutaro Ito[4], Yuka Mori[1], Mamiko Kohno[6], Takuji Yamada[1,2], and Shinji Fukuda[1,4,7-9]

所属:
1 株式会社メタジェン
2 東京工業大学 生命理工学院
3 東京工業大学 情報生命博士教育院(ACLS)
4 慶應義塾大学 先端生命科学研究所
5 国立遺伝学研究所
6 森下仁丹株式会社
7 筑波大学 トランスボーダー医学研究センター
8 神奈川県立産業技術総合研究所(KISTEC)
9 順天堂大学大学院 医学研究科

掲載誌:
Computational and Structural Biotechnology Journal
volume 20 pp. 5847-5858,2022

掲載日:
2022年10月25日

DOI:
10.1016/j.csbj.2022.10.026


【リンク先】
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2001037022004731


【リリースに関するお問合せ先】
株式会社メタジェン
〒997-0052
山形県鶴岡市覚岸寺字水上246番地2
担当:西本・中畔(ナカグロ)
E-mail: info@metagen.co.jp
TEL:0235-64-0330
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