医療・医薬・福祉

日本再生医療学会は「日本再生医療学会声明(2020)」を発表いたしました

JSRM
この度、一般社団法人日本再生医療学会(東京都中央区、理事長:澤 芳樹)は「日本再生医療学会声明(2020)」を発表いたしましたのでお知らせ申し上げます。


日本再生医療学会声明(2020)


 日本再生医療学会は、「革新的医療として再生医療を国民に安全に有効に迅速に届けること」を理念に「再生医療の進歩、発展および育成を図るとともに人類の健康増進と福祉の向上に寄与すること」を目的に2001年に設立されました。その後アカデミア、行政、企業と密に連携し、再生医療等安全性確保法と医薬品医療機器等法の策定にあたっても、多大な貢献をしてまいりました。

・世界を先導する規制科学の国際展開
 再生医療に関する法律が施行されて5年が経過し、臨床研究や再生医療等製品においてその成果は着実に開花しつつあります。医薬品医療機器等法においては、患者に再生医療等を迅速に届け、また市販後調査の中でその有効性を厳密に検証するというシステムが構築されています。この制度は、米国でのRMAT(再生医療先端治療指定制度)等の再生医療関連製品の早期承認制度開始の契機となり、また、世界的にも大きな影響を与えています。日本再生医療学会は、この先進的規制の適切な理解に努め、また国際的に広め、日本が世界のリーダーシップを発揮する基盤となるように、有機的かつ戦略的な国際連携を進めてまいります。同時に規制科学においても積極的なイニシアチブをとって世界をリードし、国際標準獲得を目指した取組みを強化していきたいと考えています。

・マスメディアとの適切な情報共有と情報発信
 iPS細胞由来培養組織を用いた再生医療をはじめとする、日本から発信する新規再生医療、それを支える法的枠組みは、大きな注目を集めるようになり、国内外の新聞や科学雑誌にも頻繁に取り上げられるようになっています。その一方で内容がiPS細胞や耳目を集めやすい技術に偏り、過剰な期待を生んでいる可能性も指摘されています。海外メディアについては、法的枠組み等について、より適切な理解を得ることも必要と考えています。本会は、情報発信においては明確な論点の伝達や科学的な根拠に十分留意し、社会の理解を深め、社会とさらに適正な関係を構築するよう努めてまいります。再生医療を通した人類の健康増進と福祉向上という目標に向けて、透明性の高い議論を進めるにあたり、日本再生医療学会が核となって、マスメディアと正確な知識を共有し、適切な情報を提供し、また発信していく所存です。

・再生医療の科学的エビデンスを支えるデータベースの構築
 日本再生医療学会では、より良い再生医療の促進に向けて、全国的な再生医療等データ登録システム(NRMD)の整備・運用を進めています。NRMDは、再生医療等臨床研究データ登録システム(NRMD/CR)と再生医療等製品使用データ登録システム(NRMD/PMS)からなり、NRMD/CRにも薬事レベルのデータ品質保証を行い、データを相互利用可能としています。現在、日本医学会に設立される再生医療等レジストリ協議会(仮称)を中心に、関連学会との連携構築を進めています。リアルワールドエビデンスの活用について世界的に議論が高まる中、日本再生医療学会は、再生医療等の有効性・安全性を世界に向けて発信する情報源となるためにも、新たな挑戦を続けてまいります。

・安定的な細胞供給システムの構築
 また、再生医療では、患者さん自身の細胞だけでなく、他者からの細胞(同種細胞)を用いる研究も進められており、難病などまだ治療法が確立されていない疾患への応用が期待されています。そのためには、同種細胞を利活用し、研究開発から製造にまで用いることを可能にする環境整備も重要です。本学会は、同種細胞提供者への同意説明の在り方や、同種細胞保管の管理基準などを明確にした細胞供給体制も重点領域と考え、体制構築に関与し、取り組んでまいります。

・オールジャパンでの再生医療推進体制
 再生医療の臨床応用に当たってはオールジャパンでの協力・推進体制が重要です。わが国では世界に先駆けて既に眼、脳、心臓などの疾患に対してiPS細胞を用いた臨床試験が行われており、基礎研究から臨床試験に至るまでの様々なノウハウを蓄積してきました。本学会では、研究成果をいち早く患者さんに届けるため、ES/iPS細胞のみならず様々な幹細胞を用いた再生医療に対して、2016年度以来計66件の技術支援を行ってきました。再生医療の質の確保については、臨床研究支援や細胞製造支援、研究者の教育等を実施できる拠点となる医療機関の必要性が議論されています。このような状況を鑑みて、日本再生医療学会は、拠点構築に必要な事項の検討や、拠点機関と連携機関のネットワークの構築など、にも積極的に関与していく所存です。

・COVID-19パンデミックにおける日本再生医療学会の貢献
 新型コロナウイルス感染症の世界規模の感染拡大にあたり、日本再生医療学会も会員の叡智を集めてできる限りの貢献をしたいと願っています。蓄積したデータや作用機序を元にした再生医療等技術のCOVID-19治療開発への応用など、適切に知見を提供しつつ、治療法を探索する努力を続けてまいります。

・再生医療人の行動規範:高いプロフェッショナリズム
 再生医療は社会から期待と注目を集める先端医療であり、再生医療に携わる人は社会に対して大きな責任を有しています。この認識に立ち、本学会は2014年に「再生医療人の行動基準」を定めて学会員への周知に努めてまいりました。そのような中での、再生医療等安全性確保法の違反事例は慚愧に堪えません。今後も、日本再生医療学会は一丸となって「再生医療人の行動基準」を体現し、社会の理解と信頼を得られるよう努めていく所存です。日本再生医療学会は産官学民を繋ぐハブとして、基礎科学、応用研究、規制科学、産業化、先端的な再生医療の実現などの全てに関わる、他に例をみない多領域連携学会として、これからも高いプロフェッショナリズムと決意をもって、更に歩みを進めてまいります。
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