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「小児科オンライン」事前問診から症状の緊急度を予測する機械学習手法に関する研究結果を発表

株式会社Kids Public
-2020年度 人工知能学会全国大会(第34回)-

この度、株式会社Kids Public(所在地:東京都千代田区 代表/小児科医:橋本直也)は、2020年6月に行われた第34回人工知能学会全国大会において学術発表を行いました。同社が運営する、スマートフォンから小児科医に相談ができる遠隔健康医療相談サービス「小児科オンライン」(https://syounika.jp)の事前問診から相談の緊急度を予測する機械学習手法に関する発表です。株式会社Kids Publicは医療・医学への貢献を目指した学術発表に力を入れて活動を続けて参ります。


相談者の事前問診から症状の緊急度を機械学習で予測
オンライン医療相談において相談開始前に相談の緊急度を予測することができれば、緊急性の高い相談から順番に医療相談を実施することが可能となります。今回はそうした未来を描きながら、まず一歩となる取り組みです。自然言語である相談文章を主とした、相談者に関する事前情報を用いて、「相談に対して小児科医が24時間以内の受診を勧めるか否か」を推定する手法の開発・実験を行いました。

抄録へのリンク:「医療相談文章を対象としたアノテーションノイズを考慮する文章分類に基づく緊急性予測」 https://confit.atlas.jp/guide/event/jsai2020/subject/3Rin4-64/detail

【手法のサマリー】
使用したデータ:小児科オンラインにおいて対応した6,911件の相談データ
使用した変数:事前相談文章(自然言語)、相談者の子どもの生後日数、性別、相談カテゴリ(10種類)、病院に連れて行くべきか悩んでいる(はい/いいえ)
予測した項目:相談に対して、小児科医が24時間以内の受診を勧めるか否か
教師データ:41名の小児科医による緊急度判断結果(二値分類)
用いた手法:ラベルにノイズが含まれる状況下で頑健性を維持する学習手法を用いた。その中でも Co-Teaching + Paired Softmax Divergence Regularization(PSDR) に着目し、改良を加えた Paired Different Label Distance Regularization(PDLDR) を提案

ノイズが含まれる学習データ下で頑健な精度を獲得
相談ケースの中には、医療相談中のやりとりによって引き出される情報の比重が大きく、事前情報のみで最終的な助言結果を推定するのが難しいデータも数多くありました。本研究では、このように学習に使うデータと推定する対象との間に乖離が見られるデータセットにおいてもある程度頑健なモデル学習を行うことができる手法としてPDLDRという手法を開発しました。提案手法の精度を判断するために、複数の手法を用いて二値分類に対する指標:AUCで評価を行いました。他手法が精度を伸ばせない中、提案手法はAUC0.74という精度を記録しました。
各手法の精度 (3Fold Mean AUC)
結果の解釈
今回、手法の工夫によってAUCを改善することに成功しました。一方でデータサイズを大きくすることで精度が下がる、という現象が起きました。事前問診以外の情報(実際のオンライン医療相談の会話内容など)の影響が大きかったと考えられます。

今後に向けて
今回の結果を考慮すると、今後、より精度の高い予測を行うためには、事前問診をより体系化して取得し、緊急度判断におけるオンライン医療相談時の会話への依存度を低くする工夫が必要と考えられました。株式会社Kids Publicは今回得られた知見を活かし、より質の高いオンライン医療相談を実現するための研究を続けてまいります。

補足:スマホで相談「小児科オンライン」とは
小児科オンライン、産婦人科オンラインはスマホから直接、産婦人科医、小児科医、または助産師に相談ができるサービスです。現在、139名の産婦人科医、小児科医、助産師が在籍しています。必ず専門家が回答する点が最大の特徴です。経済産業省の委託事業により、5月1日(金)から6月26日(金)までどなたでも何度でも無料でご利用いただけます。
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