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国際的に著名なマルチサイト縦断研究、米国ADNIの新指標として収載: 認知機能スケール『あたま健康チェック(R)』を用いた最新分析技術リリース

株式会社ミレニア
研究促進サポート (Academic Initiative)の一環として、無償対応を含む分析サービスを2023年5月1日(月)から受付開始

 セントケア・ホールディング株式会社(東証2374)傘下の株式会社ミレニア(本社:東京都港区)が、米国Embic社(www.embic.us)から包括的権利を受け、国内の健診施設、自治体、研究機関に提供する認知機能スケール「あたまの健康チェック(R)」で取得されるデータを用い、最新の分析技術を適用し算出される新指標(qCP: quantified Cognitive Processes)が、米国The Alzheimer's Disease Neuroimaging Initiative (以下、ADNI)研究における分析指標のひとつとして収載されましたのでお知らせいたします。  民間企業が提供する認知機能スケールを用いた分析指標が国際的に著名なマルチサイト縦断研究におけるデータ項目として収載されるのは、非常に稀なことです。




ADNIに収載された新たな分析技術「Hierarchical Bayesian Cognitive Processing (HBCP) 」
 米国Embic社は、新分析技術「Hierarchical Bayesian Cognitive Processing (HBCP)」を用い、既存の手法では定量化できない認知機能の基本となるプロセスを非侵襲的に定量化することに成功しました。HBCP分析では、あたまの健康チェック(R)の10単語想起検査から得られるローデータを用い、記憶の定着(Storage)ルート4つ、そして、引き出し(Retrieval)ルート3つ、計7つの認知基本プロセスを定量化しqCP値が算出されます。これらのパラメーターを用いて潜在的な記憶パターンを分析することにより、将来的なアルツハイマー病の発症リスクやアルツハイマー病に関与するバイオマーカー有無の推定に寄与することが期待されます。
 なお、日本国内の研究機関でも、過去にあたまの健康チェック(R)の10単語想起検査を用いた実績がある場合には、新たな検査を実施することなく、過去データに遡及し、本分析技術を活用できるようになります。


過去のADNI研究における単語想起検査を再分析
 米国ADNI研究における単語想起検査の過去長期データを、HBCP手法を用いて分析した結果、将来的(2年以内)にアルツハイマー病を発症した群と発症しなかった群では、ベースラインにおけるqCP 値で特定のパラメーター値を示すことが確認されました。

【Referred Document】

Bock JR, Hara J, Fortier D, Lee MD, Petersen RC, Shankle WR. Application of Digital Cognitive Biomarkers for Alzheimer's Disease: Identifying Cognitive Process Changes and Impending Cognitive Decline. J Prev Alzheimers Dis. 2021;8(2):123-126.

Validation
 本分析技術の開発は、MCIの定義を主導したMayo ClinicのDr. Petersenや神経内科領域のNPI指標を示したDr. Cummingsらと共に進められ、その詳細はADNI Researcher限定で閲覧できる下記ドキュメントで示されています。

【Referred Document】


Bock JR; Hara J; Fortier D; Petersen RC; Smith SM; Cummings JL; Shankle WR; Shah K; Lee MD. Digital Cognitive Biomarkers: Quantifying Latent Cognitive Processes of Encoding and Retrieval with Hierarchical Bayesian Cognitive Processing Models
https://prtimes.jp/a/?f=d42711-20230420-5549026f0abda5526400216fc30b977b.pdf

ADNI研究
 アルツハイマー病の進行を抑制する治療法の調査、開発を積極的に支援する世界的な調査研究です。このマルチサイト縦断研究では、米国とカナダの63サイトの研究者が、臨床、画像、遺伝子および生体試料のバイオマーカーを駆使し、正常老化、初期の軽度認知障害 (EMCI)、後期の軽度認知障害(LMCI)、そして認知症あるいはアルツハイマー病までのプロセスを通じて、脳内におけるアルツハイマー病の進行を追跡しています。ADNI の全体的な目標は、アルツハイマー病の臨床治療試験で使用するバイオマーカーを検証することとされています。ADNI研究にて実施された過去の単語想起記憶検査の基データを用いHBCPによる再分析を実施したデータは、すでにADNIウェブサイト上のData Inventoryにも収載されており、今後、世界中の研究者により閲覧されることとなります。

【ADNI DATA INVENTORY】 Embic Corporation’s Digital Cognitive Biomarkers
「あたまの健康チェック(R)」で取得されるデータを用い、最新の分析技術を適用し算出される新指標(qCP: quantified Cognitive Processes)は、下記のADNIウェブサイト上のDATA INVENTORYに収載されています。
https://adni.loni.usc.edu/data-samples/adni-data-inventory/

世界中の研究者へデータ分析サービスを提供
 このたび米国Embic社は、2023年度中にあたまの健康チェック(R)の10単語想起検査を研究利用する世界中の研究者を対象に、研究促進サポート(Academic Initiative)の一環として、HBCPを用いたデータ分析サービスを無償または低価格で提供することを発表いたしました。日本国内では、研究機関からの申請を2023年5月1日(月)から受付開始し、株式会社ミレニアが受付事務局を担当いたします。

認知機能スケール「あたまの健康チェック(R)」

 認知機能低下の訴えのない健康な方(対象年齢30歳~99歳)から受けられる、国内では初めての認知機能スケールであり、健常域における認知機能の定量的経時評価が可能なスケールで、被検者の微細な認知機能の状態を0~100の独自指標(MPI値)で分かりやすく経時評価。あたまの健康維持・増進や、疾病の予防・早期発見の意義を理解し、関心を持つきっかけとなることを目的としている。
 国内では、国の認知症予防事業IROOPの公式認知機能評価法に選択されたことを始め、全国の日本脳ドック学会認定施設や健診施設、自治体、大学・研究機関など広域に採用。神奈川県ME-BYO(未病)ブランド認定サービス。2022年度からは、PHRアプリ「NOBORI」とのリアルタイム連携体制を確立。2022年度から本スケールデータを用いた新分析法が国際的に著名なマルチサイト縦断研究である米国ADNIの Data Inventoryに収載。
 一般的な認知機能評価法とは異なり、職能を問わず、対面実施の必要もなく、電話やビデオ通話を通じたリモート運用が可能である点が特徴。
※ MMSE等、従前の認知症の有無や症状を評価するための神経心理検査(いわゆる認知症検査、2018年度からは保険適用)とは評価領域や目的が異なる。


<本件に関するお問い合わせ>
セントケア・グループ(東証2374)
株式会社ミレニア
105-0021 東京都港区東新橋2-5-14MSK新橋ビル4F
TEL:03-5408-7770
FAX:03-5408-7771
Mail: info@millennia-corporation.jp
URL: www.millennia-corporation.jp
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